康熙字典解説
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【戌集中】【阜字部】阜;康熙筆画:8;頁碼:1345 頁上段 01。古文。『唐韻』『集韻』は房九切、『韻会』は扶缶切、『正韻』は房缶切、音は〇(欠字)。『爾雅・釈地』に「大陸を阜と曰う」。『説文』に「石なき山」。『釈名』に「土山を阜と曰う。高大厚重の意なり」。『詩・小雅』に「如山如阜」。また大を指す。『書・周官』に「兆民を阜成す」。注に「億万の民の性命をして大成せしむるなり」と。また『玉篇』に「肥」。『詩・秦風』に「駟驖孔阜」。疏に「馬の甚だ肥大なるなり」と。また盛を指す。『詩・鄭風』に「火烈具阜」。伝に「阜、盛なり」と。また多を指す。『詩・小雅』に「爾の肴既に阜たり」。伝に「阜、多きがごとし」と。また長を指す。『魯語』に「生を助け阜す」。また山名。『左伝・文公十六年』に「楚大いに饑ゆ。戎その西南を攻め、阜山に至る」。また地名。『礼記・明堂位』に「周公を曲阜に封ず」。また『左伝・文公十五年』に「堂阜に置く」。また阜城は渤海郡に属し、阜陵は九江郡に属す。『前漢書・地理志』に見ゆ。また阜螽は虫の名。『詩・召南』に「趯趯たる阜螽」。伝に「阜螽は蠜なり」と。また『韻会』に「佛寺を香界と曰い、また香阜とも曰う」。また敷救切に叶い、音は覆。『梁鴻の詩』に「惟季春兮華阜、麦英を含みて方秀す。茂時を哀しみ逾邁し、芳香を愍みて日臭す」。『第・詩古音考』に「阜の字、上声にも去声にも可なり」。また房詭切に叶う。『劉邵・趙都賦』に「群后紛として既に酔い、遠人仡として宴喜す。皇風の舄奕を悦び、我が邦の殷阜を羨む」。また符遇切に叶い、音は附。『裴秀・大蜡の詩』に「告成伊何、年豊物阜。礼孝祀、茲の万祜を介す」。按ずるに『唐韻正』によれば、四十四有の半ばは、古に篠・小・巧・皓の四韻と通じて一韻と為す。『詩・鄭風・叔于田』に「乗乗たる鴇、両服首を斉しくし、両驂手の如し。叔藪に在り、火烈具阜」。『小雅』に「田車既に好く、四牡孔阜。東に甫草有り、駕して行狩す」。また「吉日維戊、既に伯し既に祷る。田車既に好く、四牡孔阜」。『易林』に「倬然として遠く咎を避け、害を高阜に辟す。田に三狐を獲、巨貝宝と為す」。桓麟『七説』に「壑を超絶し、懸阜を踰ゆ。猛禽を馳せ、勁鳥を射る」。王粲『瑪瑙勒賦』に「衆材を総べて美を課す。信に瑪瑙に臧する莫きか。文采の華飾を被り、朱緑を蒼阜に雑ふ」。左思『魏都賦』に「矞雲竜を翔かせ、沢馬阜に於いて遊ぶ。山はその石を図り、川はその宝を形づく」。『韻会小補』に「紙韻・遇韻に於いて俱に叶音と云うは非なり」。『説文』に本作は〇(字形欠)。『集韻』に峊と同じ。