康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 307 ページ)
【寅集中】【山部】山;康煕筆画:3;頁碼:307 頁 01 行。『広韻』所閑切、『集韻』『韻会』師閑切、『正韻』師奸切。刪と同音。『説文』に「山は宣なり。気を宣して散じ、万物を生ず。石ありて高し」とある。『徐曰』に「山峰の起る形に象る」とある。『釈名』に「山は産なり。万物を産する者なり」とある。『易・説卦』に「天地位を定め、山沢気を通ず」とある。『書・禹貢』に「高山大川を奠(しず)む」とある。『爾雅・釈山』に「河南に華、河西に岳、河東に岱、河北に恒、江南に衡」とあり、『周礼』にこれを鎮と謂う。『鄭注』に「鎮は名山にして地徳を安んずる者なり」とある。また『山海経』に、山を東西南北中の五経に分つ。南は蜀中より西南して呉越の諸山の界に至り、西は華陰・嶓冢より昆仑・積石の諸山に至り、今隴西・甘粛・玉門の外、其の地なり。北は狐岐・太行より王屋・孟門の諸山に至り、是れ『禹貢』冀州・雍州の境なり。東は泰岱・姑射より沿海の諸境に至り、是れ『禹貢』青州・斉魯の地なり。『読山海経語』に見ゆ。また連山は古易の名なり。『周礼・春官』に「三易の法を掌る。一に連山と曰う」とあり、『注』に「山の内外に気を出すに似たり」とある。また姓なり。古の烈山氏の後なり。また公山は複姓なり。また『集韻』『韻会』に所旃切、音仙。『詩・小雅』「幽幽南山」。上に干に叶う。干は音堅。また『孔子・丘陵歌』「喟然として回慮し、彼泰山に題す。郁確として其の高く、梁甫回り連なる」。按ずるに、山は刪韻に在り。古は転声して寒・刪・先通ず。則ち葉音のみにあらず。また疏臻切に叶い、音甡。『班固・東都賦』「焰を吐き風を生じ、野を欱(きゅう)し山を噴ず」。下に振に叶う。『正字通』に、本部和土・阜・石の三部に通ずる者は互見すとある。考証:『爾雅・釈山』「河南に華、河西に岳、河東に岱、河北に恒、江南に衡」、是れ五岳と為す。『鄭注』「鎮は名山にして地徳を安んずる者なり」。謹んで按ずるに、「是れ五岳と為す」は『爾雅』の原文にあらず。「鎮は名山にして地徳を安んずる者なり」は『周礼』の注にして『爾雅』の注にあらず。謹んで「是れ五岳と為す」を改めて「『周礼』にこれを鎮と謂う」とし、以て注文を起こす。