【酉集上】【言部】言;康熙筆画:7;ページ番号:1146 頁第 01
古文【唐韻】語軒切【集韻】【韻会】魚軒切、平声。
【説文】自らの考えを直接述べるを「言」といい、弁論し詰問するを「語」という。
【周礼・大司楽注】まず話題を起こすを「言」といい、応答して叙述するを「語」という。
【釈名】言とは宣達のことなり。互いの心意を宣べ通ずるなり。
【易・乾卦】日常の言論は信用あるべし。
【書・湯誓】余は誓約に背かじ。
【伝】既に発せられた言葉を後悔して取り消すの意。
【周礼・地官・大司徒】郷里の八法をもって民を糾察す。その七は謡言を造る者を罰するなり。
【注】虚偽の言辞をもって大衆を惑わすを指す。
【論語】寝る時は語らず。
【注】自ら進んで語るを「言」という。
【史記・商君伝】表面の言葉は浮華なり、深切中肯の言葉は実質なり、耳に逆らう言葉は病を治す良薬なり、甘言は人を害する疾なり。
【唐書・徐伯彦伝】言語は徳行の枢機、行為の主導、自身文采なり。また辞章を指す。
【書・洪範】五事、一曰貌、二曰言。
【疏】「言」とは、発言に文采辞章あるをいう。
【礼・曲礼】士は盟誓の言辞を記す。
【注】「言」とは、諸侯会盟の際に結ぶ誓約の辞章を指す。また一句を一言という。
【左伝・定公四年】趙子曰く、「彼の方、我に九言を告げたり」。
【論語】一言以てこれを概括す。また一字を一言という。
【戦国策】請う、唯三字のみ言わしむべし、「海大魚」なり。
【前漢・東方朔伝】総じて我東方朔、既に四十四万字を誦読せり。また「議」に相当し、約定を指す。
【屈原・離騒】初め既に我と約定ありき、後れて悔いて逃れ、別図を抱けり。また号令を指す。
【周語】祭祀せざる者あれば、すなわち号令を重申す。また語気助詞として用いる。
【易・師卦】田猟して擒獲あり、此令を行うに利あり。
【注】語気詞なり。また【爾雅・釈詁】言は「我」を指す。
【詩・周南】我女師に告ぐ。
【伝】言は即ち我なり。師は女師を指す。また【博雅】「問」の義なり。
【周礼・春官】冢人の職:下葬に至り、鸞車及び象人(礼法に適うや否や)を問う。
【注】「言」とは法度に合わざる状況を査問するをいう。また【広雅】「従」の義なり。また【釈名】「委」の義なり。また「言言」は高大なる様。
【詩・大雅】高き城郭は雄大なり。
【注】高大なる様。また簫の名の一。
【爾雅・釈楽】大簫を「言」という。
【注】二十三管を編み、長さ一尺四寸。【韻会】或いは「

」と書く。また官名の一。
【書・舜典】汝を納言に命ず、朝夕我が命令を伝え、必ず公正ならしむべし。
【伝】納言は伝達を担当する官職なり。【唐書・高祖紀】納言を改め侍中と称す。また頭巾の名の一。
【後漢・輿服志】「幘」は即ち「赜」なり。尚書の戴く「赜収」、方三寸、名づけて「納言」といい、忠直を表し、親近の官職なるを示す。また地名の一。
【詩・国風】干に宿り、言に餞す。
【伝】衛へ往く途次の地なり。また山名の一。
【隋書・地理志】邢州内丘県に千言山あり。また【山海経】大荒の中に山あり、名づけて大言山といい、日月の出づる所なり。また州・県の名。
【宋史・劉翊伝】言州あり。【魏書・地形志】万言県あり。また「人言」は砒石の別名。
【本草綱目】砒石は信州に産す、故に「信」の字を拆解し隠して「人言」と称す。また姓の一。
【潜夫論】桓叔の後裔に言氏あり、韓の後裔にして姫姓なり。また複姓の一。
【潜夫論】魯の公族に子言氏あり。また【正韻】夷然切、音「延」、義同じ。また【集韻】牛堰切、音「

」、訴訟を指す。また【集韻】【正韻】魚巾切、音「銀」、温和恭敬なる様。
【礼・玉藻】第二杯酒を飲めば、すなわち温和愉悦なり。
【注】「言言」は「誾誾」と同じく、心平气和・和顔悦色なる様。【集韻】また「訢」とも書く。また真韻に叶う。
【韓愈・孔戣墓銘】肌白く、身材高く、談笑稀なり、その風範や、比ぶべき者なし。また五剛切に叶い、音「昂」。
【詩・商頌】衆人黙って祈る。上句の「羹」(音郎)、下句の「争」(音章)と押韻す。「平」は音旁なり。また五姦切に叶い、音「顔」。
【古詩】満座の諸君、暫く喧嘩するなかれ、願わくは我が一言之を聴かん。請う、この銅香炉を説かしむ、巍然として山の如し。また魚戦切に叶い、音「彦」。
【楊修・節遊賦】往来細かに観賞し、目尽くし、心倦む。小船を駕し、語り笑いあり。
【説文】本字は「

」と書く。「口」に従い、「

」声なり。「

」は「罪」の義にして、犯法を指す。
【釈名】「言」は即ち「䜣」にして、戒めの意を含む。鄭樵曰く、「言」の字は「舌」と「

」に従う。「

」は古文の「上」字にして、言語が舌より発することを示す。
考証:【論語】「食不言」。謹みて原文に従い「寝不言」に改む。【周礼・春官】【注】「言問其不知法度者」。謹みて原文の「不知」を「不如」に改む。