康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 879 ページ)
【未集上】【竹部】筆;康熙画数:12;頁碼:879 頁 08 行。『集韻』に「筆」に同じとあり。「筆」の字注を詳らかにせよ。考証:『広韻』鄙密切、『韻会』逼密切、『正韻』壁吉切、音は必。『釈名』に「筆とは述ぶるなり。事を述べて之を書すなり」とある。『爾雅・釈器』に「不律を筆と謂う」とあり、注に「蜀人は筆を不律と呼ぶ」という。『説文』に「楚は之を聿と謂い、呉人は不律と謂い、燕は弗と謂い、秦は筆と謂う」とある。『古今注』に「古の筆は、竹を以てするも木を以てするも論ぜず、但だ墨に染みて字を成す能わば、即ち之を筆と謂う。秦は六国を呑み、前代の美を滅ぼしたるが故に、蒙恬時に称を得たり。蒙恬の筆を作るは、即ち秦の筆なり。枯木を以て管とし、鹿毛を以て柱とし、羊毛を以て被となす。所謂蒼毫なり。彤管は赤漆なるのみ。史官記事に之を用う」とある。『法書考』に虞世南云く、「筆の長さは六寸に過ぎず。真は一、行は二、草は三。指は実にして掌は虚なり」という。『礼記・曲礼』に「史は筆を載せ、士は言を載す」とあり、注に「筆は書具の類を謂う」という。また筆星あり。『釈名』に「筆星とは、星気に一枝ありて、未だ鋭からずして筆に似たるなり」とある。また花名なり。『楚辞注』に「辛夷の花初めて発するや筆の如し。北人は之を木筆と呼ぶ」とある。また『集韻』に「筆別切、音は莂。山東は筆を謂う」とあり。また尹と作る。『漢の戚伯樊毅』に見ゆ。また『厳欣』に八尹と作る。『挙要』に見ゆ。『集韻』に或いは筆と作るとある。