康熙字典解説
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【卯集中】【手部】才;康煕筆画:4;頁碼:416 頁第 30
【唐韻】音は昨哉切。【集韻】【韻会】【正韻】音は墙来切、音「裁」に同じ。【説文解字】草木の初め生ずる様と釈す。字形は「丨」に従い、上に「一」を貫きて枝葉まさに生ぜんとするを表す。「一」は大地を表す。【徐鍇説】上の一横は初生の分枝を表し、下の一横は大地を表す。【六書正訛】才とは树木の質体なり。地に在りては木と称し、伐りて下ろせば才と称す。字形はその枝幹根部を伐りて後の残体を象る。「木」の略字なり。別に「材」と作るは非なり。
また天・地・人を合せて三才と称す。【易経・繋辞】天道有り、人道有り、地道有り。三才を兼ねて両々相重ぬれば、故に六爻となる。
一说に才能を指す。【礼記・文王世子】必ず賢を選び才を集むべし。【論語】人才得難し、然らずや。【前漢書・武帝紀】州県に命じて秀異の才を挙げしむ。【唐書・百官志】人才を選ぶには四項の標準(身・言・書・判)による。【邵堯夫説】大事に臨みて後に人才の得難きを知る。才とは天の賦する良質なり、学ぶ者は以て其の才を成すなり。
また資質・能力を指す。【詩経・魯頌】思慮窮まり無し、此の馬いかに優良なるか。【毛伝】材力多しと釈す。【孟子】天の賦する所にして資質かく異なるに非ず。【近思録】性は天に出で、才は気に出ず。気清ければ才も清く、気濁れば才も濁る。
また姓なり。例えば明代の尚書才寛のごとし。
また【集韻】「材」に通ずと釈す。【説文解字】「材」は水中に直立する木柱なり。字形は木に従い、才声なり。【徐鍇説】树木勁直にして用うべきが故に、山に入りて木材たるべきを選ばしむという。人の才能を有するも、其の義これに由る。
また【正韻】「纔」に通ずと釈す。古は「才」を以て「纔」(まさに・始めて)の字に作れり。【晋書・謝混伝】年若くして富貴なるや、便ち他家の事に干渉す。
また「裁」に通ずと釈す。【戦国策】唯大王の裁断を請う。
また「財」に通ずと釈す。【前漢書・揚雄伝】財物宗廟に供するに足る。
また【集韻】音は将来切、「哉」と同じ。亦た始めの義なり。【爾雅・釈詁疏】「哉」は古文に「才」と作る。声相近きが故に、始めを表す「哉」に借りて用いる。
また音は作代切、「再」と同じ。意亦た同じ。
また叶音は即由切、「遒」と同じ。【焦氏・易林】季子甚だ才有り、我をして憂うる無からしむ。