康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 150 ページ)
【子集下】【勹部】勺;康煕字典画数:3;ページ:第 150 頁第 19 行
【唐韻】は「之灼切」と注し、【集韻】【韻会】【正韻】は「職略切」と注して、音は「灼」に似る。
【説文解字】は「舀(すく)う」と釈す。字形は杓子の形に象り、中に物を盛れることを示す。
【徐鍇註】は【礼記】の「一勺の水之多し」を引いて、量が極めて少ないことを形容す。
また【広韻】は周公が作った楽曲の名と載せる。
【儀礼・燕礼】に、舞うときは「勺」の楽を奏すとある。
【註】に釈して、「勺」は功業の成りを頌える章にして、【大武】の楽歌に属すと。
【漢書・礼楽志】に、周公【勺】の楽を作りて、先王の道を斟酌して伝うる意ありと云う。
【集韻】に、或いは「汋」と作すと載す。
また「酌」に通ず。
【漢書・礼楽志・郊祀歌】に「勺椒漿」の句あり。
【註】に顔師古曰く、「勺」の音は「酌」に同じと。
また【唐韻】は「市若切」と注し、【集韻】は「実若切」、「韻会」は「是若切」、「正韻」は「裳灼切」と注して、音は「芍」に似る。
【周礼・冬官考工記】に、木工が飲器を作るに、「勺」は一升を容ると載す。
【註】に釈して、「勺」は酒を盛る尊升なりと。
【儀礼・士冠礼】に「勺觶角柶」とあり。
【註】に釈して、「勺」は酒を斟るに用うと。
【玉篇】にもまた「杓」と作すと載す。
また【韻会】に「長勺」は魯国の地名と載す。
「勺」の字は原刻本では「一」に従って「丶」に従わずと作る。