康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 707 ページ)
【巳集下】【犬部】狄;康煕筆画:8;ページ番号:707 頁 24 行。【唐韻】徒歴切。【集韻】【韻会】亭歴切、音は敵。【爾雅・釈地】八狄。【礼記・王制】北方を狄と曰う。【明堂位】五狄。【周礼・職方氏】六狄。【書経・仲虺の誥】南面して征すれば、北狄怨む。【春秋・荘公三十二年】狄、邢を伐つ。【穀梁伝・荘公十年】荊とは楚なり。何ぞこれを荊と謂うや、これを狄とするなり。また下士を指す。【書経・顧命】狄、黼扆・綴衣を設く。【伝】狄は下士なり。【礼記・祭統】狄とは楽吏の賤しき者なり。また鹿の名。【爾雅・釈獣】絶べて力あるを狄と曰う。【疏】絶えて異なり壮大にして力ある者を名けて狄と為す。また地名。【史記・陳渉世家】周市、北に地を徇い、狄に至る。【注】徐広曰く、今の臨済なり。また人名。【史記・殷本紀】殷の契の母、狄と曰う。また姓。【左伝・襄公十年】狄虒弥、大車の輪を建つ。【注】狄虒弥は魯人なり。【史記・張湯伝】博士の狄山。【広韻】春秋時の狄国の後なり。また翟に通ず。【礼記・玉藻】夫人、揄狄。【疏】揄は揺のごとく読む。狄は翟のごとく読む。衣に揺翟の雉を描くを謂う。また【楽記】干・戚・旄・狄をもって之を舞う。【疏】狄は羽なり。【前漢書・地理志】羽畎夏狄。また泉名。洛陽に在り。【公羊伝・僖公二十九年】狄泉に盟す。按ずるに二伝は翟と作る。また【集韻】【正韻】他歴切、音は惕。【集韻】本は逖と作る。遠し。【詩経・大雅】爾の介狄を舎て、維れ予を胥忌む。【伝】狄は遠し。また【詩経・魯頌】桓桓として征し、彼を東南に狄す。【箋】狄は当に剔と為るべし。剔は治むるなり。【釈文】韓詩に云う、鬄は除くなり。また【礼記・楽記】流辟邪散、狄成滌濫の音作れば。【注】狄滌は往来疾き貌なり。また易に通ず。【王充・論衡】狄牙の調味なり。経史ともに易牙と作る。考証:【左伝・襄公十年】「狄虒弥、大車の輪」に就いて、謹んで原文を照らし、「大」の上に「建」の字を増す。