康熙字典解説
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【子集上】【二字部】云;康熙筆画:12;頁碼:86 頁 08 行
【唐韻】【集韻】王分切【韻会】【正韻】于分切、音は「云」。
【説文】山川の気なり。回旋する形に象る。後人雨冠を加えて「雲」と書き、「云」をもって「云曰」の「云」とす。
【正字通】「曰」と音は異なれども義同じ。凡そ経史において「曰」は通じて「云」に作る。
また運転をいう。
【管子・戒篇】天動かず、四時運転して下り、万物化育す。
【注】云:運動の様なり。
また親近往来をいう。
【詩・小雅】婚姻甚だ親近す。
【朱伝】云:周旋なり。
【左伝・襄公二十九年】晋親しまざれば、誰かこれに帰せんや。
【注】云:「旋」のごとし。旋帰の義なり。
また語助詞に作る。
【詩・小雅】伊誰か云憎まん。
【史記・封禅書】秦の文公、陳倉北坂にて石に若きものを獲たり。
また陸佃曰く:云は応答の言なり。
【左伝・襄公二十六年】子朱曰く:朱当に侍すべしと。数えて云えども、叔向応ぜず。
また「云云」:衆議紛々たるを表す。『前漢書・汲黯伝』に、上曰く「朕かくの如くせんと欲す」と。
【注】「かくの如くかくの如く」と言うがごときなり。
また「云云」:山名なり。
【前漢書・郊祀志】泰山に壇を築いて天を祀り、云云山に禅して地を祭る。
【注】云云:泰山の下なる小山なり。
また「云為」。
【易・繋辞】変化と作為なり。
また姓なり。漢に云敞あり。
また「芸」と同じ。
【荘子・在宥篇】万物芸々たり。
【注】繁盛の様なり。老子は「芸芸」と書く。
また「紛云」:興作の様なり。
【呂覧・圜道篇】雲気西行し、紛紜として息まず。
【前漢書・司馬相如伝】威武紛紜たり。俗に「纭」と作る。
また【韻補】先に叶して切ること于先、言を表す。
【韓愈・剥啄行】我謝罪して再拝す、君もう云うなかれ。去って追うこと已に及ばず、来たるを待つべし。
考証:【史記・封禅書】秦の文公、陳倉北坂にて云云に若きものを獲たり。謹んで原文に按ずるに「若石云を獲たり」と改むべし。また按ずるに「云」は語助詞なり。謹んでこの十七字を「伊誰云憎」の下に移す。
【汲黯伝】武帝曰く「朕かくの如くせんと欲す」と。
【注】「かくの如くかくの如く」と言うがごときなり。謹んで原書に按ずるに『前漢書・汲黯伝』「上曰く、朕かくの如くせんと欲す」と改むべし。