康熙字典解説
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【申集上】【艸部】蘭;康熙筆画 23;頁 1070。『唐韻』落干切、『集韻』『韻会』『正韻』郎干切、音闌。『説文』香草なり。『陸甸云』闌草を蘭と為す。闌は不祥なり。『陸璣詩疏』その茎は薬草の沢蘭に似て、広にして長節あり。漢の諸池苑及び許昌宮中に皆之を種う。『易・繋辞』同心の言、其の臭蘭の如し。『左伝・宣公三年』鄭の文公の妾燕姞、天蘭を与うるを夢みて曰く、「蘭に国香あり、人服して之を媚ず」。『屈原・離騒』秋蘭を紉いて佩と為す。『爾雅翼』一幹一花にして香余ある者を蘭と曰う。又『本草』木蘭。『屈原・離騒』朝に阰の木蘭を搴ぐ。又『管子・小匡篇』軽罪は蘭・盾・鞈・革・二戟を入る。〔註〕蘭は所謂蘭錡、兵架なり。又脈なり。『史記・扁鵲伝』夫れ陽を以て陰に入り支蘭蔵する者は生く。〔註〕支は節に順い、蘭は節に横たわる。陰支蘭は胆蔵なり。又布の名。『華陽国志』蘭干の細布。蘭干は獠の言に紵なり。又人名。『列子・説符篇』宋に蘭子あり。〔張堪註〕凡そ物その生を知らざるを蘭と謂う。〔殷敬順曰〕『史記』符伝無く出入するを闌と謂う。此の蘭子は技を以て妄りに遊ぶを謂い、義闌と同じ。又姓。『通志・氏族略』漢に太守蘭広あり。又萑蘭。『前漢・息夫躬伝』涕泣流れて萑蘭たり。〔註〕萑蘭は涙闌干なり。又芄蘭。『揚子・太経』陽気天に親しみ、万物芄蘭たり。〔註〕芄蘭は茂密なり。又欄に通ず。『後漢・東夷伝』馬蘭に徙る。〔註〕蘭即ち欄なり。又斕に通ず。『呉志・孫権伝』童謡に曰く、「黄金車、斑蘭耳」。又『韻補』陵延切、音連。『宋玉・招魂』川谷径複して流潺湲たり、光風蕙を転じ崇蘭に氾く、堂を経奥に入って塵朱筵たり。