康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 102 ページ)
【子集上】【人部】依;康煕筆画:8;頁碼:102 頁下段 18 行。【広韻】【集韻】【韻会】【正韻】於希切、音「衣」に同じ。【説文】に「倚る」と釈す。【書・無逸】の「小人の依を知る」、【註】に農耕の事を指すと説明す。【詩・小雅】「謀之不臧、則具是依」、もし謀り不善ならば、皆これに依頼するの意。また「昔我往矣、楊柳依依」、楊柳の柔らかく揺れる様を形容す。また「依稀」あり、彷彿・朧げなる意。【劉禹錫詩】「宋台梁館尚依稀」、宋台梁館なお朧げに見えるの意。また「依」は姓なり。また【集韻】【韻会】隠豈切、音「倚」に同じ。【詩・大雅】「京に于て斯く依る」、京師に依拠するの意。また「斧依」あり、「扆」に通ず。【儀礼・覲礼】「天子斧依を戸牖の間に設く」、【註】に「依」は当時の綾素の屏風にして、上に斧形の文を繍し、威厳を示す用と説明す。また弦を纏うを指す。【儀礼・既夕礼】「依を設けて撻焉」、【疏】に「依」は皮革をもって弓弦を纏うこと、まさに今の弓の如しと釈す。また【儀礼・士虞礼】「佐食事無ければ、則ち戸に出て依に背き南面す」、【註】に戸牖の間を「依」と称すと説明す。また比喩を表す。【礼記・学記】「博依を学ばざれば、詩を安んずること能わず」、【疏】に比喩に依りて理解するを指すと説明す。また【韻補】に叶音して烏皆切、音「挨」に同じ。【曹植詩】「願わくは西南の風となり、長逝して君が懐に入らん。君が懐果たして開かずんば、賤妾当に何に依らん」、依拠の情を表す。また【白居易詩】「桃葉の妓に坐して依る」、【自註】に「依」は烏皆反と読むと説明す。考証:【儀礼・士喪礼】「依を設けて撻焉」、【疏】に「依」は皮革をもって弓弦を纏うこと、まさに今の弓の如しと釈す。今原書に据りて「士喪礼」を「既夕礼」に改め、「如今時」を「即今時」に改む。