康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1252 ページ)
【酉集下】【辰字部】辰;康熙筆画:7;頁碼:1252 頁第 15
古代文献による記載:【唐韻】植隣切。【集韻】【韻会】【正韻】丞真切。音は「晨」に同じ。【説文解字】に曰く、「辰は震なり」。三月、陽気発し、雷震えて、まさに百姓農耕の時なり。【釈名】に曰く、「辰は伸なり」。万物皆伸びて生じ出づるなり。また時辰を指す。【尚書・皐陶謨】に「五辰に順う」とあり。【注】に五行の時節をいうとある。また日を指す。【左伝・成公九年】に「十二天の間」とあり。【注】に子日より亥日に至るまで、合わせて十二日なりとある。また年名の称に用いる。【爾雅・釈天】に「太歳辰に在る年を執徐という」とある。また三辰とは日・月・星を指す。【左伝・桓公二年】に「三辰旂旗」とあり。【疏】に曰く、日は昼を照らし、月は夜を照らし、星は天に運行して、昏明遞りに匝り、百姓これによりて時節を知るを得るが故に、この三者を皆辰と称す。また日月相会する所を辰という。【尚書・堯典】に「日月星辰の運行を観測推算す」とあり。【注】に辰は日月交会する所なりとある。また北辰は北極星を指し、天体の枢機なり。【爾雅・釈天】に「北極星を北辰という」とあり。【注】に北極星は天の中央に位して四季を定むるに用いるとある。また大辰は星名なり。【春秋・昭公十七年】に「彗星大辰に出ず」とあり。【公羊伝】に「大辰は何ぞや。大火なり。大火は大辰、伐星は大辰、北辰も亦大辰なり」とあり。【注】に大火は心宿二を指し、伐星は参宿を指す。大火と伐星は百姓に時の早晚を示し、天下時を定めるの拠り所なり。北辰は北極天の中央なるが故に、これも亦大辰と称すとある。また【爾雅・釈訓】に「不辰は時に宜しからざるなり」とあり。【詩経・大雅】に「我れ生れて時に逢わず」とあり。【小雅】に「我が良辰いずこに在りや」とあり。また叢辰は術数家の名称なり。【史記・日者列伝・叢辰注】に今の五行相生相克をもって日を選ぶがごときなりとある。また【韻会】に州名なりとあり。古は沅陵郡にして、隋朝辰州を設置し、辰溪に因みて名づく。また葉音時に連切、読みて「禅」とす。【韓愈の詩】に「我れ日月を懸け、我れ星辰を維ぐ」とあり。葉は先韻に属す。考証:【左伝・桓公二年】「三辰旂旗」。【注】に「日照昼、月照夜、星天に運行し、昏明遞りに匝る」とある。謹んで原文に従い、「注」を「疏」に改む。