康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 285 ページ)
【寅集上】【宀部】室;康煕筆画:9;頁碼:285 頁 02 行。【唐韻】【集韻】【韻会】【正韻】式質切、音失。【説文】実なり。宀に従ひ至に従ふ。至は止まるところなり。【孔穎達曰】宮室は通称なり。其の四面穹隆なるを以て宮と称し、其の財物充実なるを以て室と称す。室の意味は即ち実なり。【易・繋辞】上古は穴居して野処す。後世の聖人、宮室を改めて居と為す。【書・蔡仲之命】以て王室を保衛す。【詩・豳風】歳を改むる(過年)に至れば、此の室に入りて居すと曰ふ。又【周礼・地官注】城郭内の住宅を室と称す。又宗廟を世室と称す。【周礼・冬官考工記】夏后氏の世室、殷人の重屋、周人の明堂。【注】世室とは即ち宗廟なり。又丈夫は妻を室と為す。【礼・曲礼】三十を壮と称し、室有りと曰ふ。又営室は星宿の名なり。【朱子・詩伝】此の星は黄昏に正中に在り、夏暦十月なり。時に宮室を営むべければ、営室と称す。又山名なり。【史記・封禅書注】崧高山に大室・少室の二山あり。山上に石室あるを以て名づく。又墓穴なり。【詩・唐風】百年の後、其の室に帰す。又姓なり。【正字通】宋に衛将軍の室種あり。又【集韻】【韻会】式吏切。【正韻】式至切、音試。【集韻】居するの義なり。【左思・魏都賦】金縢より玉策を窺ひ、石室にて図録を検す。暦数の所在を考へ、五徳の臨む所を観る。又葉書薬切、音爍。【焦氏・易林】歳暮に花落ち、陽気陰室に入る。万物皆隠れて得べからず。得は音鐸なり。考証:【易・繋辞】「上古穴居野処」。謹んで按ずるに、原文は「野」字の上に「而」字を加ふ。『考工記』「夏后世室殷人重屋周人明堂」。謹んで按ずるに、原文は「夏后」の下に「氏」字を加ふ。