康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1242 ページ)
【酉集下】【車部】軼;康煕筆画:12;頁碼:1242 頁 19 行目。【広韻】夷質切。【集韻】【韻会】【正韻】弋質切。音は佚。【説文】に「車の相い出づるなり」とあり。【楚辞・遠遊】に「迅風を清源に軼ゆ」と見え、注に「後より出て前なるなり」という。また【広韻】に「過ぐ、突く」とあり。【後漢書・馮衍伝】に「范蠡の絶迹を軼ゆ」と見える。また【集韻】に「侵軼す」とあり。【左伝・隠公九年】に「我が侵軼せらるるを懼る」と見える。また屈軼は草の名。【博物志】に「堯の時、庭に草生じて、佞人至れば則ち屈して之を指す」とある。また逸と通ず。【史記・伯夷列伝】に「軼詩を睹て、異とするべし」と見える。また散軼す。【史記・五帝本紀】に「其の軼、乃ち時時に他の説に見ゆ」とある。また溢と通ず。【前漢書・地理志】に「軼して滎と為る」とあり、【禹貢】には溢と作る。また【広韻】【集韻】【韻会】徒結切、【正韻】杜結切。音は絰。義同じ。また迭と通ず。【史記・封禅書】に「軼興し軼廃す」と見える。また【集韻】【正韻】直列切。音は徹。轍と通ず。詳しくは後出の轍字の註を見るべし。考証:【楚辞・九歎】に「迅風を清源に軼ゆ」とあるが、謹んで原文に従い「九歎」を「遠遊」に改む。