康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 118 ページ)
【子集上】【人部】億;康煕筆画:15;頁碼:118 頁下段 27 行。【広韻】於力切。【集韻】【韻会】乙力切。音は臆。数の名称にして、十万を億と曰う。一説に、億の数定まらず。【礼記・内則・「徳を衆兆の民に降す」の疏】算術に、億の数に大・小二様の法あり。小数は十を進位として、十万を億とし、十億を兆とする。大数は万を進位として、万より万に至り、すなわち万万を億とす。また安んずるを意味す。【左伝・昭公二十一年】伶州鳩曰く、「心安んずれば楽しみ」。また【同・三十年】「何ぞ暫く我が鬼神を安んぜざるや」。また意測し、見積もるを意味す。【左伝・襄公二十五年】「肆して逞しうすべからず」。【論語】「億して屡々中る」。また「供億」とは、乏しき物を供給して人を安んずるを謂う。【左伝・隠公十一年】「寡人の惟たこの一二の父兄あるのみ、供億周るべからず」。また【呉幼清の説】に、「億とは賭銭を指す。心意を以て猜度するは、漢人の射覆の類のごときがゆえに、億と名づく」。また「臆」と通ず。【前漢書・平都侯相】「余悲しみ憑億す」。考証:【左伝・襄公二十五年】「不可以億逞」、謹んで原文に照らして「以」の字を省く。【左伝・隠公十一年】「寡君惟是一二父兄,不能供億」、謹んで原文に照らして「寡君」を「寡人」に改む。