康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 880 ページ)
【未集上】【竹部】符;康煕筆画:11;頁碼:880 頁 18 行
【広韻】防無切【集韻】馮無切【正韻】逢夫切、音は「扶」に同じ。
【説文】符は信なり。漢の制、竹を以て之を作り、長さ六寸、剖きて二つに分ち、相合せて信と為す。
【釈名】符は付なり。令を書きて上に著け、使者に付して伝行せしむ。
【玉篇】符は節なり。分って二つと為し、両方各々其の半を持ちて券と為す。
【篇海】符は輔なり、以て信を輔く。又験・券・合の義あり。
【六書音義】符なる所以の者は扶なり、謂う両半相合して差えなきを指す。
【周礼・地官】城門関市に符節を用ゆ。
【註】符節は、今諸官府の詔令符信の類のごときなり。
【史記・五帝本紀】黄帝釜山に諸侯を合し、符瑞を検ず。
【註】諸侯を合し、符契圭璋等の信物を検し、釜山に朝す。
【高祖本紀】六年、符を剖きて封賞す。
【孝文本紀】始めて郡国の守に銅虎符・竹使符を作る。
【註】張晏曰く、符は古の圭璋に代うるものにして、便なるが故なり。師古曰く、竹使符は天子と郡守と各々其の半に分ち、右は京師に留め、左は郡守に与う。
又祥瑞の徴なり。
【礼記註】万物の符瑞現る。
【疏】符とは甘露・醴泉の類の祥瑞を指す。
又符籙(道教の法術の文書)なり。
【帝王世紀】黄帝蚩尤を征すること、西王母符を授く、乃ち壇を設けて親ら符籙を受ける。
又樹皮なり。
【山海経】丹木赤き皮ありて黒き文あり。
又書名なり。
【黄帝泰階六符経】【陰符経】【春秋・感精符】。
又官名なり。
【前漢・趙堯伝】趙堯符璽御史となる。
又姓なり。
【広韻】魯頃公の孫雅、秦に仕えて符璽令と為り、遂に官を以て氏と為す。
又地名なり。
【前漢・地理志】沛郡に符離県あり、犍為郡に符県あり、巴郡に符特山あり。
【趙充国伝】匈奴騎兵を発し、辺塞に沿いて符奚盧山に至る。
【北史・隋本紀】開皇十五年、符山に祀る。
【山海経】符禺山、符禺水これに出でて北流して渭に入る。
又獣名なり。
【後漢・班超伝】月氏国符抜の獣を貢す。
【註】符抜、形麒麟に似て角なし。
又竹名なり。
【広東新語】双髻峰の下百十歩、劉仙壇の傍に符竹一種あり、竹高くあらず、僅かに数尺、葉上に文あり蝸牛の跡の如く、又古篆の如し、文の勢重複し独り、疎密あり、毎葉皆異なる、今巫覡の画く符呪の如し。一竹中に或いは一片二片あり、或いは数十竹中に一片もなし。葉枯るると雖も文の色変ぜず。文多く白く、葉の色と異なり。山人これを竹葉符と称し、常に持って客に贈る。
又読むこと敷無切(音孚)に作る。
【史記・律書】万物甲を破って生ず(符甲)。
【註】符、音「孚」に読む。
又叶音房尤切(押韻)。
【陳琳・大荒賦】鳳鳥に律暦を問い、九鳩に民事を問う。典墳の毀滅を傷み、大聖の赫たる符瑞に関す。