康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 473 ページ)
【卯集下】【攴部】敬;康煕筆画:13;頁碼:473 頁上段 35
古文に曰く。【広韻】【集韻】【韻会】、音は居慶切にして「竟」に同じ。【説文解字】に厳粛・荘重と釈す。【釈名】に云う、敬とは警なり、常に厳粛にして警醒を保つべしと。【玉篇】に恭謹と釈す。【易経・坤卦】に曰く、君子は敬をもって内を直くし、義をもって外を正す。【尚書・洪範】に曰く、五事(貌・言・視・聴・思)を敬して行え。【周礼・天官・小宰】に三条の官法あり、其三は「廉敬」なり。【注】に釈して曰く、敬とは其の職に怠らざるなり。【礼記・曲礼】に曰く、万事に敬あらざることなし。【注】に云う、礼の主たる所は敬に在りと。【左伝・僖公三十三年】に曰く、敬は徳の聚りなり。【論語】に曰く、己を修めて敬を保つ。
また【後漢書・周燮伝】に載す。漢の安帝、束帛と羔羊を以て周燮を聘し召す。燮自ら車に乗じて潁川陽城に至り、門生をして「敬を送らしめ」、遂に疾を託して謝し帰る。【注】に釈して曰く、「敬を送る」とは謝意を表するの謂いなり。
また姓なり。【広韻】に載す。敬仲の子孫なり。漢に揚州刺史敬歆あり。
また【韻補】に音、葉韻して居卿切と読むべしと載す。【曹植・車渠椀賦】に曰く、此の器何ぞ神奇偉岸なるや、誠に一見すれば愈々敬重を加うべし。離朱が如き眼力聡明なる者といえども、其の光彩に眩惑せられん。