康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 127 ページ)
【子集下】【八字部】共;康煕字典画数:6;ページ:127 ページ 05 行
古文献の注音:
【唐韻】【集韻】【韻会】【正韻】はいずれも「渠用切」と注音し、「蛩」字の去声のように読む。
【説文解字】は「同じくする」と解説し、字形は「廿」と「卄」から成るとする。
【徐鉉注】に曰く、「廿」は音「入」にして二十を表し、両者を合わせれば「共」となり、会意字に属す。
【玉篇】は「同じ、多し」と解説す。
【広韻】は「みな、すべて」と解説す。
【増韻】は「併せる、公有」と解説す。
【礼記・王制】に「朝廷にて人に爵位を授くるには、士人と共に決すべし」と記す。
【史記・張釈之伝】に「法とは、天下の共に守る所なり」と記す。
また【唐韻】「九容切」、【集韻】【韻会】「居容切」と読み、音は「恭」に同じ。
【前漢書・王褒伝】に「惟だ秋法を恭しくし、五始の要とす」とあり。
【注】服虔は「共は恭なる意なり」と言い、顔師古は「共は音『恭』に同じ」と言う。
また姓なり。
【氏族略】に「国名を以て氏とす」と記す。
また地名なり。
【詩経・大雅】に「阮を侵し共に至る」とあり。
【韻会】に「阮国の地、河内の共城なり」と記す。
また【集韻】「古勇切」、【正韻】「居竦切」と読み、音は「恭」の上声に同じ。
【前漢書・百官公卿表】に「垂、共工となり、利器を作るを掌る」と記す。
【注】応劭は「垂は人名なり。共工となり百工の事を掌る」と言い、此处の「共」は音「龔」に同じ。
また「向かう」の意あり。
【論語】に「其の所に居て衆星之を共す」とあり。
また姓なり。
【前漢書・匈奴伝】に「太守共友」とあり。
【注】顔師古は「共友は太守の姓名なり」と言い、此处の「共」は音「龔」に同じ。
また【集韻】【正韻】「居用切」と読み、音は「恭」の去声に同じ。
【左伝・僖公四年】に「敢えて供給せざらんや」とあり。
【前漢書・成帝紀】に「張設・徭役の労を供給すること無し」とあり。
【注】顔師古は「共は音『居用反』にして、供給・張設の意なり」と言う。
また【律暦志】に「三徳を恭しく養いて善と為す」とあり。
按ずるに、供給・恭養は平声と去声の二読あり、音異なれども義同じ。故に【正韻】は「東」韻と「送」韻とに「共」と「供」の両字を併せて収む。
また【正韻】「忌遇切」と読み、音は「具」に同じ。
【周礼・天官・内饔】に「羞・修・膴・胖・骨・鱐を掌りて共膳を待つ」と記す。
【注】「掌共」の「共」は「具」であるべし。
また【集韻】「胡公切」と読み、音は「洪」に同じ。
「共池」は地名なり。
【字彙】に解説して曰く、元は「卄」と書き、両手を合わせて持つ形に象る。今では「共」と書く。