康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1091 ページ)
【申集中】【虫部】蝮;康煕筆画:15;頁碼:1091 頁 01 行
『唐韻』に「芳福切」とあり、『集韻』『韻会』『正韻』に「芳六切」とあり、音は「覆」に同じ。
『説文解字』に「虫なり」と釈す。
『爾雅・釈魚』に「蝮虺、身広さ三寸、頭人の親指の如し」と記す。
【注】この蛇は身広さ三寸、頭人の親指の如く、これ特異の蛇にして名けて蝮虺と曰う。
『楚辞・招魂』に「蝮蛇蓁蓁」と描く。
【注】蝮は大蛇なりと釈す。
『前漢書・田儋伝』に「手に蝮螫らるれば手を斬り、足に螫らるれば足を斬る」と記す。
【師古注】蝮蛇は南方に出ずと説く。
『博物志』に「蝮蛇は秋最も毒盛ん、螫る物無ければ草木を嚙みて毒気を泄す、草木即ち枯死す。薪を取る者もしこれらの草木の刺に傷つけば、亦た中毒して死す」と記す。
『本草綱目』に「蝮蛇、身長からず、頭扁く口尖り、身に紅斑あり、また青黒きものあり。人もし之を犯せば、その頭脚相就いて附く」と記す。
韓愈の詩に「蝮蛇子を生ずるや、腹を裂いて腸皆出ず、肝無し」と書く。
また『爾雅・釈虫』に「蝝、すなわち蝮蜪なり」と記す。
【注】これは未だ翼を生ぜざる蝗の幼虫を指す。
また蝮蜟は、未だ脱皮せざる蝉を指す。『論衡』に見ゆ。
また姓とする。『通志・氏族略』に「唐の乾封元年、皇帝武惟良に姓を改めて蝮氏とせしむ」と記す。
また『集韻』に「房六切」とあり、音は「伏」に同じ。義同じ。
また蝮蜪の「蝮」はまた「匐」と読み、音は「鼻墨切」なり。