康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1154 ページ)
【酉集上】【言部】詒;康煕筆画:12;頁碼:1154 頁 23 行
【唐韻】「之」字と同音・同切。
【集韻】【韻会】「怡」字と同音。
【説文】互いに欺くを意味す。別に、遺す・贈るの義あり。
【詩・邶風】自らこの憂いを遺す。
【伝】遺すの義。
【左伝・昭公六年】叔向、人を遣わして子産に書を贈る。
【注】贈るの義。
【広韻】言を贈るの義。
また【正韻】詒詒(えい)、疑病を指す。
【荘子・達生篇】詒詒により数日病む。
【注】懈怠し疲倦するさまを形容す。別に、魂を失い落魄せるさまともいう。
また「貽」に通ず。
【書・五子之歌】その子孫に遺伝す。
【伝】貽はすなわち遺すの義。
【詩・大雅】その子孫に謀略を伝う。
【箋】詒は伝えて下すに同じ。
【正義】詒を遺すと解するのは、すなわち流伝の義なり。
また「飴」に通ず。
【詩・周頌】われに大麦・小麦を贈る。
【釈文】貽、また詒と作る。
【前漢・劉向伝】『詩』を引きて「飴」と作る。
【師古注】飴は贈るの義。「貽」と同じ。
また「嗣」に通ず。
【詩・鄭風】汝まさに音信を継ぎて寄せずや。
【伝】習うの義。
【箋】継ぐの義。韓詩は「詒」と作る。詒は寄するの義。果たして書を寄せて問わざるかな。
また【集韻】【韻会】「怡」の去声に読む。
【類篇】これも遺すの義。
【韻会】賜うの義。
【左伝・文公十六年】年七十以上の人、賜わざるなし。
【疏】饋と詒は皆人物に与うるの称にして、「貽」に通じ、平声・去声二読あり。
また【集韻】「台」の音に読む。
懈怠し疲倦するさまを形容す。『荘子』の「詒詒」を引く。李軌かく読む。
また【集韻】「態」の音に読む。
義同じ。また欺くの義あり。
また【広韻】「台」の上声に読む。
【類篇】江南、欺くを詒と称す。
【増韻】欺詒はすなわち誑かし詐欺の義。
【列子・黄帝篇】戯れ侮り欺く。
【徐幹・考偽篇】親戚互いに欺き、朋友互いに詐る。
また【集韻】「紿」に通ず。
【穀梁伝・僖公元年】公子の詐りを悪む。
【注】欺くの義。
【史記・項羽本紀】項王道に迷う。一農夫、詐って曰く「左に行け」、遂に大沢に陥る。
【師古注】紿はすなわち誑かしの義。
【類篇】時に(字形略)と作る。