康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 228 ページ)
【丑集上】【土部】垠;康熙筆画:9;頁碼:228 頁 14 行
古文献に曰く:【唐韻】は語巾切、【集韻】は魚巾切、【韻会】は疑巾切にして、音「銀」に同じ。土地の境を指し、また河岸を指す。【爾雅・釈地】に「九天の際を九垠と曰う」とあり。【楚辞・遠遊】に「北至の極に達して寒門に至る」という句あり。【註】に「北極の門なり」と解す。【淮南子・天文訓】に「気には銀河の際あり」と見え。【揚雄・甘泉賦】に「龍淵を漂い九重の際を環り、地底を窺い上って回旋す」とあり。また「天界裂け地界開く」という句あり。
また【集韻】は魚斤切、【韻会】は疑斤切にして、音「」(欠字)に同じ。義も同じ。
また「圻」の字と通ず。詳しくは「圻」の注に見ゆ。
また【集韻】は五斤切にして、音「痕」に同じ。【博雅】に「山崖なり」と解す。また「沂」とも書く。
また古恨切にして、音「艮」に同じ。土地に隆起した跡あるを指す。
また「銀」に通じ、界限を表す。
また葉音は五堅切にして、音「姸」に同じ。【楚辞・遠遊】に「道は心に領すべしと言葉に伝うべからず、其れ小なること内なく、大なること際なし」という句あり。按ずるに、葉音は「宜」を読むべきで本韻に属し、「伝」は先韻、「言」は元韻なり。『字彙』は魚軒切として「言」と読むも、『正字通』これに従いて誤れり。今『韻補』に拠りて之を改む。
字形は「土」に従い「艮」に従う。「艮」は止まるの意にして、其の在る所に止まるを示す。