康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 250 ページ)
【丑集下】【大字部】奄;康熙画数:8;ページ:250 頁 21 行目。【広韻】【集韻】【韻会】衣検切。【正韻】于検切。音は厭。『説文』に「覆う」の意で、甚だ豊かであることを示す。字形は「大」と「申」に従う。「申」は伸展の意。別に、にわかに・俄かの意とも解する。『書・立政』に「統べて安んず」、百姓を治め撫でるの意。『詩・周頌』に「四方を有つ」。また人名に用いる。『詩・秦風』に「子車奄息」。また【正韻】衣炎切、音は淹。長く観るの意。『詩・周頌』に「穫を観る」。また久しく留まるの意。『漢・更定郊祀楽歌』に「神留まり、暫く降る」。【注】に「奄は淹と読む。須臾は暫くの意」とあり。また「神夕奄虞蓋孔享」の句亦有り。また国名。東方の諸侯にして紂王を助けて悪を為したる者。『書・多方』に「王奄より来たる」。また奄里、魯城の東に在り、即ち曲阜の旧城址なり。『通志』に「商奄里」と称す。また【集韻】于贍切、【正韻】于艶切、音は弇。精気を閉蔵するの意。『周礼・春官』に「奄人」。劉昌宗かく読む。考証:【集韻】于贍切、【正韻】于艶切、音は弇。謹んで按ずるに、『集韻』于贍切は「弇」字を首とし、謹んで『集韻』に従い「弇」を「奄」に改む。