康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 237 ページ)
【丑集上】【土部】墅;康煕筆画:14;頁碼:237 頁下段 20 行。『広韻』辰与切、『集韻』『韻会』上与切、『正韻』承与切。音は「署」の上声。田間の房舎を指す。また園圃の別荘を指す。『晋書・謝安伝』に、甥の謝玄と囲碁を打ち、別荘を賭けとしたと記される。また別館を指す。『唐書・裴休伝』に、兄弟とともに家中の別荘に隠居し、経書を講論し著作を撰したとある。また許墅は地名で、蘇州城西に在る。『図経』に曰く、秦始皇が呉王の宝剣を求めしに、白虎丘上に蹲踞す。之を追いて西走し此に至り、地裂けて池となる。故に虎疁と名づく。呉越の時、銭鏐の名諱を避けて許墅と改む。また『集韻』に以者切、音「野」に同じ。『説文解字』は郊外と釈す。『毛氏韻増』に曰く、「野」は古の「墅」の字なり。後人、「野」の字を借りて郊野の意味に用いしにより、下に「土」を加えて之を別つ。『正字通』は毛氏の説を似是而非と為す。「野」の本義は郊野・質朴なり。古に「墅」という地または名称は無し。後に人々、住宅の外に別に別荘を営み、ここに「郊野」の「野」の字を借り、これに「土」旁を加え音を転じて「墅」の字を造れり。