康熙字典解説
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【亥集下】【黒部】黥;康煕筆画:20;頁碼:1520 頁 26 行
古代文献に曰く、『唐韻』『集韻』『韻会』『正韻』において渠京切、音は「擎」に同じ。『説文解字』に「面に黒字を刺す」と釈す。『荀子・正論篇』に「墨黥」とあり。注に「墨にて面を黒く染むるのみ」と釈す。また「墨黥」は「墨幪」なるべしとの説もあり、黒巾にて頭を覆うのみを指すという。『尚書・呂刑』に劓・刵・椓・黥等の刑を濫用し始めたと記す。疏に「黥面は即ち墨刑なり」と釈す。『周礼・秋官・司刑』に墨刑の罪状五百条と記す。注に「墨は即ち黥なり。先に面に字を刻み、次いで墨を填塞す」と釈す。また姓あり。漢に黥布あり、本姓は英にして咎繇の後裔なり。黥布は幼少の時、人相見る者ありて「将来必ず刑を受け而して王たるべし」と言ひしかば、応験を押さへんとして姓を黥と改めたり。