康熙字典解説
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【辰集上】【日部】景。康煕筆画 12。頁碼:496 頁 30 行。『唐韻』『正韻』居影切、『集韻』『韻会』挙影切。音「警」に同じ。『説文解字』に「光なり」と釈す。『釈文』に「景は境なり。光の及ぶ所には界あり」という。また『爾雅・釈詁』に「景、大なり」とあり。『詩経・小雅』「以て介なる景福」、鄭玄の箋に「大福を受ける」と釈す。また『詩経・小雅』「景行行止」、鄭玄の箋に「景を光明と釈す」。また『詩経・小雅』「景行」、朱熹『集伝』に「大道」と釈す。また『広雅』に「景景、白きなり」とあり。『篇海』に「美し」と釈す。また形象・思慕・敬仰の義あり。また『詩経・鄘風』「景山と京」、毛伝に「景山は大山なり」と釈す。また山名なり。『詩経・商頌』「景員維河」、朱熹『集伝』に「景は山名にして、殷の都の所在なり」と釈す。また衣を指す。『儀礼・士昏礼』「婦几に乗り、姆景を加う」、注に「景の制は明衣(一種の下着)に似たり。これを加うるは、行路に塵を蔽ひて衣を鮮明ならしむるためなり。景すなわち明の義なり」という。また星名なり。『史記・天官書』に「天晴れて景星を見る」とあり。景星は徳を表す星なり。また風名なり。『史記・律書』に「景風南方に在り。景とは陽気の運ぶこと窮まるをいう」とあり。また姓なり。景差、『史記・屈原伝』に見ゆ。また『広韻』『正韻』於丙切、『集韻』於境切。音「影」に同じ。物の陰影を指す。『詩経・邶風』「汎汎たる其の景」、孔穎達疏に「ただ其の影の飄忽として来去するを見て分明ならず」と釈す。『周礼・地官・大司徒』「土圭の法を以て土の深きを測り、日の景を正す」、『釈文』に「景の字、版本に影と作る者あり」という。『佩觽』に「形景を影と書くは、初めて葛洪(稚川)に出づ」という。また『韻補』に叶挙両切(押韻)。夏侯湛『抵疑』「黎苗の函夏を楽しむは、游形の恵景を招くが若し」、上の句の「響」の字と韻を協す。