康熙字典解説
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【子集上】【丶部】丹。康煕筆画 4、頁碼 80 頁 16 行。古文。『唐韻』都寒切、『集韻』『韻会』多寒切、『正韻』都艱切、音は単。赤色の丹砂を指す。『書・禹貢』に「礪・砥・砮・丹」とあり。『山海経』に「丹は赤を主とし、黒・白も皆丹の類なり」とある。陶弘景曰く、「即ち朱砂なり」。道家は金石を烹煉することを外丹と称し、故を吐き新を納めることを内丹と称す。『黄庭経』に「九転八瓊丹」とあり。注に曰く、「八種とは朱砂・雄黄・空青・硫黄・雲母・戎塩・硝石・雌黄なり」。また『博物志』に「和気相感ずれば、山陵より黒丹出ず。仁は寿昌を主り、民は寿命を延べ、天下太平なり」とある。朱紅色をもって物を塗飾することも丹という。揚雄『解嘲』に「其の轂を朱丹す」とあり。容貌の美なるを渥丹という。『詩・秦風』に「顔は渥丹の如し」とある。赤誠にして偽らざる心を丹という。謝朓の詩に「既に丹石の心を秉けば、寧ぞ素絲の涕を流さんや」とある。また丹姓あり。漢に丹玉、宋に丹山、明に丹衷あり。丹陽は郡名。漢の武帝、鄣郡を改めて丹陽郡とす。晋の武帝、宣城・毗陵の二郡を分置す。丹州は州名。もと赤狄の地なり。元魏、汾州を置き、後に丹州と改む。崔豹『古今注』に「丹徼は南方の辺塞なり。土色赤なれば、故に丹徼と称す。これ南方の窮まりなり」とある。丹丹は国名。『南史』に見ゆ。『山海経』に「鳳凰は丹穴に産す」とある。窃丹は鳥名にして、九鳳の一なり。牡丹は花名。『本草』に「また鼠姑と名づく」とある。木丹は梔子花の別名。紫丹は茈草の別名。また葉は都懸切、音は顛。陸機『羅敷歌』に「南崖は羅幕に充ち、北渚は輜軒に盈つ。清川は藻景を含み、高岸は華丹に被る」とある。『説文』に「丹巴は越地の赤石なり。字形は外に丹井に象り、内に丹砂の形に象る。青・彤・雘等の字は皆丹に従う」とある。