康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 299 ページ)
【寅集上】【尸部】尺;康煕筆画:4;頁碼:299 頁下段 32 行。【広韻】【集韻】【韻会】【正韻】昌石切、音は赤。【説文解字】十寸を一尺とす。人の手、腕より脈動する處までを十分とし、この十分を一寸とす。十寸を一尺とす。これ規矩を定め、事務を処するの準なり。字形は「尸」と「乙」とより成る。「乙」は記号として標すものなり。周の制、寸・尺・咫・尋・常・仞等の長さの単位、諸々の度量は皆人体を基準として定む。【孔子家語】指を開けば一尺の長を知り、臂を伸ぶれば一尋の長を知る。【前漢書・律暦志】度量衡は皆黄鐘の楽律に起る。黍一粒の広さを一分とし、十分を一寸、十寸を一尺とす。【蔡邕・独断】夏は十寸を一尺とし、殷は九寸を一尺とし、周は八寸を一尺とす。【周礼・司市】疏に、絹布を売る肆に丈と尺とを置いて標準器とす。また、大なる尺を「施」という。【管子・地員篇】「其の施五尺」。【注】「施」は音「遺」、大尺の名なり。また【小爾雅】五尺を「墨」という。【国語・周語】「墨・丈・尋・常の間を超えず」。【注】五尺を墨とし、二墨(十尺)を一丈とす。今、木工おのおの五尺の具を用いて屋舎を構う。この具を「墨」と名づく。されば「墨」は工匠の用いる五尺なり。また【唐輦下歳時記】二月一日は中和節にして、皇帝大臣及び外戚に尺を賜ふ。これを「民間を裁度す」という。また「法三尺」という言あり。三尺の竹簡に法を書すを指す。ゆえに俗に法律の条文を弄ぶを「弁髦三尺」という。今、人或いは「三尺」は具体物を指すとなすも、これ非なり。また、葉音昌約切、音「綽」に似たり。【詩経・魯頌】「是れ尋是れ尺」。下の句の「若」の字と韻を協す。【韻会】「尺」はまた「赤」に通ず。考証:【説文解字】周の制、寸・尺・咫・尋・常、諸々の度量は皆人体を基準とす。謹んで原文に従い、「常」の字の後に「仞」の字を増す。【周礼・地官】絹布の市に丈と尺とを置く。謹んで原文に従い、「地官」を「司市疏」に改め、「市」を「肆」に改む。