康熙字典解説
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【戌集上】【金字部】鈔;康煕筆画 12;頁 1298。『唐韻』『韻会』『正韻』に楚交切、『集韻』に初交切、音は「チャウ」。『説文』に「叉取りすなわち掠め取る」とあり。徐鉉曰く「今俗に別って抄と作る」。『広韻』に「略す」とあり。『後漢書・公孫瓚伝』に「期日を克(かな)え会い、郡県を攻め鈔(か)す」と見え、また『韻会』に「あるいは摷(チョウ)と作る」とあり。張衡『東京賦』に「昆聊(コンリョウ)を摷る」と見え、また抄と作る。杜甫の詩に「飯、雲子白きを抄す」とあり。また姓なり。『正字通』に「明に鈔秀・鈔奇あり」と見え、また『増韻』に「謄写す」とあり。『抱朴子・金丹巻』に「余、金丹の都(おおむね)を略鈔して、後の同志に較(くら)べ示さん」とあり。また『博雅』に「強し」とあり。また『広韻』に初教切、『集韻』『韻会』『正韻』に楚教切、音は「ジョウ(勦と同じ)」。『周礼・夏官・射鳥氏』の「烏鳶を敺(お)う」の注に「烏鳶は善く鈔(か)して盗み、便ち人を汚す」とあり。『釈文』に「鈔、初教反」とある。また『正字通』に「楮貨の名。宋史に、紹興二十四年、女真銅少なきを以て、宋の交子の法に循(したが)い、鈔引を作れり。一貫・二貫・三貫・五貫・十貫の五等を大鈔と謂い、一百・二百・三百・五百・七百の五等を小鈔と謂う。銭と用い、七年を限とし、旧を納めて新に易う。諸路に交鈔庫を置き、官これを受け、毎貫に工墨銭十五文を取り、公私これを便とする」とあり。また『韻会定正』に「官物を収めて印信の文凭(ぶんぴん)を与えるもの。すなわち今の鈔関なり」とあり。また杪(ビョウ)と同じ。『管子・幼官篇』に「教、鈔に行わる」とあり。注に「鈔、末なり」とあり。また「鈔に聴く、故に未だ極まらざるを聞くことを得」とあり。注に「鈔、深遠なり」とあり。また『集韻』に歯紹切、音は「ショウ」、取るなり。考証:『周礼・夏官・射鳥氏』の「烏鳶を敺う」の注に「烏鳶、鈔盗を喜ぶ、便ち人を汚す」とある。謹んで原文の「喜」を「善」に改む。