康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 530 ページ)
【辰集中】【木部】梧;康煕筆画:11;頁碼:530 頁 11 行目
【唐韻】【韻会】音「五乎切」、【集韻】【正韻】音「訛胡切」、音「吾」に同じ。
【説文解字】に曰く、梧桐なり。一名けて櫬という。
【詩経・大雅】に曰く、梧桐生ず、彼朝陽に在り。
【瑞応図】に曰く、君賢を用うれば、則ち梧桐東廂に生ず。
また【埤雅】に曰く、梧桐の葉・萼皆五数なり。その実は乳のごとく枝に綴り、質柔らかき木なり。
【淮南子・説山訓】に曰く、梧桐は牛角を截るべし。
【注】に曰く、これ柔もって剛に勝るの例なり。
また【風俗通】に曰く、梧桐は嶧陽山の岩石に生ず。東南の新生の枝を採りて琴を作れば、声清く雅なり。
また【南方草木状】に曰く、海梧は林邑に産す。樹形は中国の松に同じけれども、その実甚だ大きく、肥美にして甘く香あり。亦た宴席の佳果なり。
また【爾雅・釈地】に曰く、道の正中の丘を梧丘と謂う。
また「枝梧」の一語は、「枝」の字の注に詳かなり。
また琴瑟を槁梧と称すべし。
【荘子・徳充符】に曰く、恵子槁梧に倚りて瞑ず。
【循本注】に曰く、ここは琴瑟を指すなり。
また県名なり。
【前漢書・地理志】に曰く、楚に属す。
また「蒼梧」あり、地名にして舜帝の葬所なり。唐に於いて郡を置く。余は「桐」の字の注に詳かなり。
また【集韻】音「偶挙切」、音「圉」に同じ。楽器の名にして、椌・楬の類の打楽器なり。「敔」の字は時に「梧」とも書く。
また【集韻】【類篇】【韻会】音「五故切」、音「悞」に同じ。
【史記・留侯世家】に張良を形容して「魁梧奇偉」という。応劭の注に曰く、「魁梧」は身材高大魁偉なるを形容するなり。また機警聡悟なるを形容すとの説あり。
考証:【荘子・徳充符】の原文「恵子倚槁梧而瞑」の「倚」の字は、今信頼すべき版本に拠りて「据」に改む。