康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 638 ページ)
【巳集上】【水部】湯;康熙画数 13;頁 638。『唐韻』土郎切、『集韻』『韻会』『正韻』他郎切、音は鏜。『説文』に「熱水なり」とある。『楚辞・九歌』に「蘭湯に浴し芳に沐す」と見える。また水名。『山海経』に「上申の山、湯水ここに出ず」とある。また『水経注』に「江水、東に瞿巫灘を逕る。左すなわち湯谿水これを注ぐ。源は朐忍県北に出ず」とある。また谷名。『張衡・南都賦』に「湯谷その後に涌く」とある。また州名。『韻会』に「広南化外、唐に湯州を置く。天寶の時湯泉郡と為る」とある。また県名。『広輿記』に「湯陰県、彰徳府に属す」とある。また『書・虞書疏』に「残を除き虐を去るを湯と曰う」とあり、馬融また云う「雲行い雨施すを湯と曰う」。また『風俗通・王覇篇』に「湯とは攘なるなり、昌なるなり。其の不軌を攘除し、天下熾盛なるを言う」とある。また『広韻』式羊切、『集韻』『韻会』『正韻』尸羊切、音は商。湯湯は流るる貌。一に波動の状と曰う。『詩・大雅』に「江漢湯湯」とある。また『広韻』『集韻』『韻会』『正韻』他浪切、音は儻。熱水を以て沃ぐなり。『礼記・月令』に「熱湯を以てするが如し」とある。また『集韻』余章切、音は陽。暘と同じ。暘谷は日の出づる所なり。亦た陽と作る。『淮南子・天文訓』に「日、湯谷に出ず」とある。また『広韻』他浪切、音は盪。蕩に通ず。『詩・陳風』に「子の湯兮」とあり、『伝』に「湯、蕩なり」といい、『箋』に「游蕩して為さざるなしと言う」とある。また盪と同じ。『前漢書・天文志』に「四星若し合えば、是れ大湯と謂う」とある。また『韻補』に透空切に叶い、音は通。『東方朔・七諫』に「何ぞ青雲の流れ瀾たるや、微霜降って蒙蒙たり。徐風至りて徘徊し、疾風過ぎて湯湯たり」とある。考証:『楚辞・九歌』「蘭湯に浴し芳華に沐す」。謹んで按ずるに、原文の「華」の字は下句に属して「芳」に連ならず読まれるゆえ、謹んで「華」の字を省く。