康熙字典解説
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【戌集上】【金字部】銅;康熙筆画:14;頁 1304。『唐韻』徒紅切。『集韻』『韻会』徒東切、音同。『説文』赤金なり。『本草集解』に曰く、銅に赤・白・青の三種あり。赤銅は四川・広東・雲南・貴州等の地に出づ。山中の当地人、山を鑿ちて鉱を採り、冶錬して之を得。白銅は雲南に出づ。青銅は南番に出づ。『広韻』に曰く、金属の一類なり。『前漢・律暦志』に曰く、凡そ音律・度・量の器を銅で作る者は、其れ物質として最も精純なるを択ぶが故なり。乾湿寒暑によりて節操を変ぜず、霜露風雨によりて形態を変ぜず。また自然銅あり。一名石髄鉛と曰ふ。また銅青あり。『本草集解』に曰く、銅の精華は空緑にして、空青に次ぐ。『抱朴子・金丹巻』に曰く、銅青を以て足を塗れば、水に入るも爛れず。また地名あり。『左伝・成九年』に「銅鞮に於いて之を拘へり」と。〔注〕銅鞮は晋の別県にして上党に在り。『前漢・地理志』に益州郡銅瀬県あり。また山名あり。『前漢・呉王濞伝』に呉に豫章郡銅山あり。また官名あり。『前漢・百官公卿表』に水衡都尉の属官に辨銅令丞あり。〔注〕辨銅は銅の種類を分別するを掌る。また宮名あり。『左伝・襄三十一年』に「銅鞮の宮数里連なる」と。〔注〕銅鞮は晋の離宮なり。また人名あり。『前漢・古今人表』に銅鞮伯華あり。また『前漢・宣帝紀』に「金の芝九莖、函徳殿の銅池中に生ず」と。〔注〕銅池は簷下に設けて雨水を受ける装置にして、銅を以て作る。また『古今注』に「秦始皇に銅爵と名づくる駿馬あり」と。また『史記・孝文本紀』に「初めて郡国の守相と共に銅虎符を作れり」と。また「洞」に通ず。『山海経』に洞庭の山と。〔注〕洞、或本に銅と作る。考証:『左伝・襄三十一年』「銅鍉の宮数里」。〔注〕銅鍉、晋の離宮。謹んで原文に従ひ、二処の「鍉」の字を改めて「鞮」とす。