康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 525 ページ)
【辰集中】【木部】桐;康熙筆画:10;頁碼:525 頁下段第 17。【唐韻】【正韻】徒紅切、【集韻】【韻会】徒東切、音同。『説文』に「桐、栄なり」とあり。『爾雅・釈木』に「栄、桐木なり」とある。『書・禹貢』に「嶧陽の孤桐」と見え、伝に「嶧山に特生する桐にして、琴瑟に適す」という。『詩・鄘風』に「椅・桐・梓・漆、爰に琴瑟を伐る」とあり。『草木疏』に青・白・赤の三種に分つと記す。陳翥『桐譜』には六種を列ね、紫桐・白桐・膏桐・刺桐・赪桐・梧桐とする。また『礼・月令』に「季春の月、桐始めて華く」とある。さらに『遁甲書』に「梧桐をもって月の正閏を知るべし。十二葉を生じ、毎辺六葉、葉を下より数うれば、一葉一月に当たり、閏あれば十三葉となる。葉の小なる処を視れば、閏何月なるかを知るべし。立秋の日、期に至れば、一葉先に墜つ」という。また『博雅』に「桐、痛なり」とあり。『儀礼・喪服志』に「母の喪、杖を削りて桐を用いる」と記す。また空桐は北荒の地名なり。『爾雅・釈地』に「南に日を戴くを丹穴とし、北に斗極を戴くを空桐とす」とある。また桐過は邑名なり。『前漢・地理志』に定襄郡に属すと記す。また姓なり。『姓苑』に桐君『薬録』を著すとある。また【集韻】【類篇】【韻会】他東切、【正韻】佗紅切、音通。『類篇』に「軽脱の貌」とあり。『前漢・武帝五子伝』に「桐無くして逸を好む」と見え。また『漢・安世房中歌』に「桐生まず茂豫す」とあり。顔師古曰く、「桐は通と読む。草木通达して生ずるを言う」と。また『類篇』に杜孔切、音動。『荘子・譲王』に「自ら桐水に投ず」とあり。桐は一作椆、司馬本は洞に作る。また叶して徒黄切、音唐。『史記・亀策伝』に「邦福重宝、旁郷に聞こゆ。牛を殺して革を取り、鄭の桐に被す」とある。考証:『礼・月令』に「仲春の月、桐始めて華く」とあるが、謹んで原文に照らし「仲」を「季」に改む。