康熙字典解説
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【辰集上】【曰部】書;康熙筆画:10;頁碼:502 頁第 12 行。『広韻』傷魚切、『集韻』『韻会』『正韻』商居切、音は舒。『説文』に「作す。著すなり。聿より者に従う。隷書に省みて書と作る」とある。『易・繋辞』に「上古は縄を結んで治め、後世の聖人これを易えて書契と為す」とあり、注に「書契は万事を決断するに用いる」という。『周礼・地官・大司徒』に「六芸:礼・楽・射・御・書・数」とあり、注に「書は六書の品類なり」という。また『地官・保氏』に「乃ち六芸を教う。五に六書を曰う」とあり、注に「六書とは、象形・会意・転注・処事・仮借・諧声なり」という。許慎『説文序』に「黄帝の史官倉頡初めて書契を作り、物の類に従って其の形を模す、故に之を文と謂う。後に形と声相益いて、之を字と謂う。竹簡及び絲帛に書くを書と謂う。書とは如(ものごとを模す)の義なり」とあり、また「書に六体あり」という。『前漢・芸文志』に「六体とは、古文・奇字・篆書・隷書・繆篆・虫書なり」という。また『説文』に「書に八体あり。一に大篆、二に小篆、三に刻符、四に虫書、五に摹印、六に署書、七に殳書、八に隷書と曰う」とある。また『尚書序疏』に「諸経・諸史は物に因りて名を立つ。物には本然の形あり、形は事に由りて顕る。聖賢教化を明らかにし、事は言に由りて明らかなり。言は衆人の心を満たす。之を書きて法と為す。既に書きて法あるが故に、之を書と謂う。是を以て諸子百家・六経を総じて書と称す」とあり、『史記・礼書注』に「書は五経・六籍の総名なり」という。『釈名』に「書は庶の義なり。衆多の事を記す」とある。また『詩・小雅』に「此の書を畏る」とあり、伝に「書は誡命なり」といい、疏に「古に紙無く、事あれば簡冊に書く、故に書と謂う」とある。また『周礼・天官・司書注』に「会計を掌る簿冊なり」とあり、また『左伝・昭公六年』に「鄭人書を鋳ぐ」とあり、注に「法律の条を鼎に鋳ずるなり」という。また同じく『左伝・昭公六年』に「叔向使人して子産に書を送る」とあり、按ずるにこれ即ち書簡なり。また『前漢・董仲舒伝』に「対答して詔書の要求に合する者無し」とあり、注に「書は詔書を指す」という。また官名として、『前漢・成帝紀』に「始めて尚書を置き、定員五人」とあり、また『百官公卿表』に「中書謁者」と見える。