康熙字典解説
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【卯集中】【手部】扰;康熙筆画:19;頁碼:418 頁下段第 24。『玉篇』に「于救切、音宥」とあり、「福なり」とす。按ずるに、『説文』の字は重文して抭と作る。『正字通』は扰字を牽引して揄に通ずと謂い、『周礼』を舂扰と改むるは誤りなり。扰、『唐韻』に「而沼切」、『集韻』『韻会』『正韻』に「爾紹切」、音繞。『説文』に「煩なり」。『広韻』に「乱なり」。『書・胤征』に「始めて天時・暦法を扰乱す」。『前漢書・曹参伝』に「斉地の獄訟および市場を取って寄託と為し、千万に謹みて扰乱するなかれ」と。また馴服の義、順従の義、安定の義あり。『書・皐陶謨』に「馴順にして果敢堅毅なり」。注に「馴服順従にして、かつ果敢堅毅なり」と。また『周官』に「司徒は国の教化を掌り、五常の教を布きて億万の民を安んず」。『周礼・地官・大司徒』に「以て君王を輔け国を安んず」。注に「扰もまた安の義なり。富足安楽を言う」と。また『夏官・職方氏』に「河南を豫州と曰う。そこ六扰を畜養するに適す」。注に「六扰とは馬・牛・羊・豕・犬・鶏を指す」。疏に「六扰は、『爾雅』の六畜、『周礼』の六牲と同じきなり」と。『左伝・昭公二十九年』に「董父実に龍を甚だ好み、乃ち龍を扰畜す」。疏に「龍の所好に順いて之を畜養す」と。また『集韻』『韻会』『正韻』に「如招切、音饒」。義「擽」と同じ。『周礼・六扰』の釈文に「徐邈・劉昌宗は饒と読む」。『前漢書・高帝紀賛』に「劉累龍を擾することを学ぶ」。注に「師古また饒と読む」と。また『集韻』に「乃老切、音悩」。これもまた煩乱の義なり。また葉して忍九切、柔の上声。『李尤・平乐观賦』に「飛丸躍剣、沸騰し喧鬧し回旋し紛乱す。巴渝の舞曲一処、眉目を越えて相互に承接す」。本より従う。『説文』はと作る。また。扰の考証:『左伝・昭公二十九年』に「董父実に龍を甚だ好み、乃ち龍を扰畜す」。注に「龍の所欲に順いて之を畜養す」。謹んで原書の注に照らして疏と改む。