康熙字典解説
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【戌集上】【金字部】銭;康煕筆画:16;頁 1311【唐韻】昨先切【集韻】財仙切【正韻】才先切、音は前。【玉篇】財なり。【集韻】貨泉なり。その蔵を泉と曰ひ、その行を広布と曰ふ。其れ流行して遍からざるなきを取るなり。【正字通】銅を冶して銭とし、貨を易ふるなり。古の市を作るや、所有する所無きを易へ、布幣・金刀・亀貝の法窮まりて、銭始めて行はる。周の制、商以て貨を通じ、太公望九府圜法を立て、銭外円にして内孔方、軽重銖を以てす。圜なる者は均しく通ずるなり。九府とは、財帛を掌るの官なり。歴代之を便とす。周の景王大銭を鑄し、宝貨と曰ひ、肉好輪郭有り、以て農を勧めて不足を贍ひ、百姓其の利を蒙る。銭の形璧に似たり、故に亦肉好と称す。或いは肉を辺と謂ふも、銭の辺を郭と曰ひ、肉は辺の中に在るを知らず。漢以後、大小軽重一ならず、名称各々殊なり。国家元を改むれば必ず銭を更へ、年号を文とし、輪郭旧の如し。銭制を紀する者、唐の張台・封演に『泉譜』あり、陶岳に『貨泉録』あり、宋の洪遵に『泉志』あり、馬端臨に『銭幣考』あり、彼此異同、本注具載せず。又泉と同じ。【史記・天官書】下に積銭有り、金宝の上皆気有り、察せざるべからず。【注】銭は古に泉の字に作る。又【朝野僉載】張鷟を青銭学士と号す、万選万中すと謂ふなり。又県名。【前漢・地理志】会稽郡銭唐県。【注】武林山、武林水の出づる所なり。又【後漢・梁冀伝】意銭の戯。【何承天・纂文】一に詭億と曰ひ、一に射意と曰ひ、一に射数と曰ひ、一に持掩と曰ふ、即ち今の攤銭なり。【潜夫論】或いは游博・持掩を以て事とす。【注】博は六を博するなり。掩は意銭なり。【欧陽修の詞】堂上に銭を簸き、堂下を走る。又馬の飾り。【古楽府】鉄の面青く連銭なり。【庾信・楊柳歌】連銭障泥水を渡り騎す。【晋書・王済伝】連乾を作るとあり。又緑銭は苔の別名なり。【沈約の詩】賓階緑銭満ち、客位紫苔生ず。又【岑参の詩】楡荚銭より小なり。【張籍の詩】蓮葉水に出で大なること銭の如し。又連銭は鴒の別名なり。【広韻】頸に銭文有り。一名銭母。又姓。晋に歴陽太守銭鳳有り。又【唐韻】即浅切【集韻】【韻会】子浅切【正韻】子践切、音は翦。【説文】銚なり。古の田器なり。【詩・周頌】庤乃銭鎛。【伝】銭は銚なり。又【集韻】在演切、音は践。義同じ。又【字彙補】古に盞に通ず。酒器なり。【続鐘鼎銘】雀銭有り。考証:【正字通】「冶銅為銭,易貨也。太公望立九府図法」は、謹んで原文に照らし「図法」を「圜法」に改む。【詩・周頌】「痔乃銭鎛」は、謹んで原文に照らし「痔」を「庤」に改む。