康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1402 ページ)
【戌集下】【頁部】頗;康熙筆画 14、頁 1402。『唐韻』『集韻』『韻会』滂禾切、『正韻』普禾切、音は坡。『玉篇』に「平ならざるなり、偏なり」とある。『書・洪範』に「偏なく陂なし」と見え、『釈文』に「旧本は頗と作り、音は普多反」と注す。また同書に「人用いて側頗僻し、民用いて僭忒す」とあり、『伝』に「位に在りて敦平ならずんば、則ち下民僭差す」と解す。また『多方』に「爾れ惟逸惟頗にして、大いに王命を遠くす」とある。『韻補』に「古義の字は皆音俄、周官の註も亦音俄なり。故に古文尚書の本作には『偏なく頗なし、王之義に従う』と作りて俄音に叶えたり。唐の明皇、義字の今音を又となし、頗を改めて陂とし、以て今音に従へり。古音遂に湮滅せり」という。また『広韻』『集韻』『韻会』『正韻』に普火切、音は叵。『博雅』に「少なし」とあり。また差多きを頗多といい、良久を頗久といい、多有を頗有という。『史記・叔孫通伝』に「臣願わくは頗古礼を採り秦儀と雑えて之を就けん」とある。また『広韻』『集韻』に普過切、音は破。『集韻』に「偏なり」とあり。一説に疑辞と曰う。また『集韻』に蒲麋切、音は皮。薳頗は楚人の名、左伝に見ゆ。考証:『韻補』の「唐明皇、義字の今音を叉となす」は、文義に按ずるに叉は又に改むべし。『釈名』の「少なし」は、語は『博雅』に出づるにより、今『釈名』を改めて『博雅』とする。