康熙字典解説
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【寅集上】【子部】孑;康熙筆画:3;頁碼:277 頁 07 行
『広韻』では居列切、『集韻』『韻会』では吉列切、『正韻』では古屑切で、音は「結」に同じ。
『説文解字』に、人の右臂なき形に象るとある。
『玉篇』に、単独・残り・後れる・短小の意味とある。
『集韻』に、また健強の意味あり。
『詩経・大雅』「靡有孑遺」、周の民に再び留まる者なしとの意。
また、「孑孑」は特出・突出するさま。
『詩経・鄘風』「孑孑干旌」。
また戟類の兵器を指す。
『周礼・夏官・大司马』司戈盾の注に、戈に旁出する枝刃あるものを句孑という。
『左伝・荘公四年』、楚の武王「荆尸」の陣を用い、軍に「孑」という器を与えて随を伐つ。
『揚子・方言』に、鋒刃なき戟をすべて孑という。俗に「𢧢」と書く。
また、「孑孒」は水中の赤き小虫。水際に遊び、人に遇えば沈む。俗に沙虫と呼び、一名蜎蠉という。
『淮南子・説林訓』に、孑孒変じて蟁(か)となる。
〔注〕倒行する虫にして、変じて蟁となる。蟁とは蚊のこと。
また姓あり。『奇姓通』に見える。
また、『集韻』に激質切、音「吉」に同じ。義も同じ。
考証:また「孑孑」は水中の赤虫。水際に遊び、人に遇えば沈む。俗に沙虫と呼び、一名蜎蠉という。『淮南子・説林訓』「孑孑為蟁」。謹んで原文に従い、両所の「孑孑」を「孑孒」に改む。