康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 562 ページ)
【辰集中】【木部】櫻;康熙画数:21;頁 562。『唐韻』烏莖切、『集韻』『韻会』於驚切、『正韻』於京切、音は鶯。『説文』に「果名、櫻桃なり。一名含桃」とあり。『礼記・月令』に「仲夏の月、含桃を羞として先に寝廟に薦む」と見える。『爾雅翼』に「果実の熟する最も先なるが故に、先に薦むと云う」とある。『呂覧』高誘注に「鸎の含むところの食なるが故に含桃と曰う」とあり、また鸎桃とも名づく。王維『勅賜櫻桃詩』に「纔に寝園春薦の後にして、御苑鳥銜残に関せず」という。また『爾雅・釈木』に「楔、荊桃」とあり。郭璞注に「今いわゆる櫻桃なり」といい、孫炎注に「最大にして甘き者を崖蜜と謂う」とある。蘇軾『橄欖詩』に「餘甘歯頰に回るを待てば、既に崖蜜の十分の甜きに輸ず」という。『本草』に一名朱桃、一名麦英とし、深紅なるを朱櫻、黄なるを蠟櫻とす。また『集韻』に伊盈切、音嬰、義同じ。考証:『礼記・月令』「仲夏の月、含桃を以て先に寝廟に薦む」。謹んで原文に照らし、以上に「羞」の字を増す。