康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 617 ページ)
【巳集上】【水部】泝。康熙筆画 9、頁碼 617-01。『広韻』桑故切、『正韻』蘇故切、音は訴。「溯」に同じ。『爾雅・釈水』に「逆流而上を泝洄と曰い、順流而下を泝游と曰う」とあり。『左伝』文公十年に「楚の子西、漢に沿いて江を泝る」と見え、注に「沿は順流、泝は逆流なり」、また「向かう」の意ともす。『張衡・東京賦』に「洛を泝り河に背く」とあり。また「遡」に通ず。『詩』秦風に「遡洄これに従う」。考証:泝斗とは船中に水を舀う斗のことで、『爾雅』に見えるとされるが、按ずるに「泝」は「𣶉」の訛字にして、「爾雅」は「広雅」の訛字なり。『広雅・釈器』に「斗を相と謂う」が是なるべし。当に「𣶉」と書くべく、「泝」と書くべからず。謹んで「また遡に通ず。『詩』秦風に『遡洄これに従う』」と改む。