康熙字典解説
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【戌集上】【金字部】錡;康煕筆画:16;頁碼:1311 頁 02 行。『広韻』渠綺切、『集韻』『韻会』『正韻』巨綺切。音は「技」に同じ。鍋類の器具を指す。『詩・召南』に「維錡及釜」とあり。『注』に曰く、足あるを錡と謂い、足なきを釜と謂う。『釈文』に錡はその綺反と読む。三足の鍋を指す。『左伝・隠公三年』に「筐筥錡釜の器」と記す。『揚子・方言』に曰く、鍑(鍋の一種)は江淮・楚地において錡と謂う。また『唐韻』魚綺切、『集韻』『韻会』語綺切。音は「螘」に同じ。義も同じ。『説文』に鋤と釈す。また『張衡・西京賦』に「武庫の禁兵、蘭錡に設く」とあり。『注』に曰く、兵器を置く架を謂う。他の兵器を置くを蘭と謂い、弩を置くを錡と謂う。『釈文』に錡は魚几反と読む。また姓なり。『左伝・定公四年』に殷民七族の中に錡氏ありと記す。『釈文』に錡は魚綺反と読む。『前漢書・芸文志』に「洛陽錡華賦九篇」とあり。『注』に曰く、錡は姓、華は名なり。また人名なり。『孟子』に北宮錡と見え、『左伝・宣公十四年』に晋の魏錡と見え、また『定公十一年』に「公、其の嬖僮汪錡と乗ず」と記す。『釈文』に錡は魚綺反と読む。また澗水の名なり。『左伝・昭公二十二年』に「栄錡氏」と見え。『注』に曰く、河南鞏県に栄錡澗あり。『釈文』に錡は魚綺反と読む。また『前漢書・司馬相如伝』に「岩阤甗錡」とあり。『注』に曰く、甗錡は山岩の高下起伏し曲折不平なる様を形容す。錡は音「嶬」に同じ。また『陸機・文賦』に「固に崎錡にして便ならざり」とあり。『注』に曰く、崎錡は安からざる様を指す。錡は音「擬」に同じ。また『広韻』『集韻』『韻会』渠羈切、『正韻』渠宜切。音は「奇」に同じ。『広韻』に鑿類の工具と釈し、『集韻』に鍋類の器具と釈す。『詩・豳風』に「又我が錡を缺く」とあり。『伝』に曰く、鑿類の工具を錡と謂う。『釈文』に錡は巨宜反と読む。韓詩に曰く、木製の工具なり。