康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 982 ページ)
【未集下】【肉部】脉;康煕筆画:12;頁碼:982 頁 06 行。『正字通』に「これは『脈』の俗体である」とある。『韻会』に毛氏が曰く、「この字は『月』と『𠂢』とより成る。今人『永』と書くは誤りなり。『永』は古の『詠』の字なり。『永』を反せば『𠂢』となり、普拝切にして、水斜めに流るるを意味す。『𠂢』の偏旁を取るは、その斜流の意によるものにして、『永』を用うべからず。然れども此の写法相沿うこと久しく、敢えて廃すべからず」とある。脈、『集韻』に莫獲切、『正韻』に莫白切、音『麥』と同じ。『説文』に「身にありて支分し斜めに運行する血管の文理を指す」とある。『玉篇』に「血の文理」とある。『正字通』に「五臓六腑の気が四肢に分流する通道」とある。『釈名』に「脈は幕の如し。幕網の如く全身を連絡す」とある。『左伝・僖公十五年』に慶鄭が「血脉賁張して興起す」と言う。註に「血脉は必ず全身に遍くして運作す」とある。『史記・楽書』に「音楽は血脉を動蕩せしめ、精神を通流せしむる所以なり」とある。『前漢書・芸文志』に「医経の類は人の血脉・経絡・骨髄・陰陽・表裏を推究するものなり」とあり、また地脈を指すともある。『周礼・天官・瘍医』に「鹹をもって脈を養う」とあり、註に「鹹は水の味なり。水地中に流るること脈の如し」とある。