康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1508 ページ)
【亥集下】【鹿部】鹿;康煕筆画:11;頁碼:1508 頁 14 行
【唐韻】【集韻】【韻会】【正韻】盧谷切、音禄。
【説文】獣なり。
【玉篇】獐の属。
【爾雅・釈獣】牡を麚(か)と称し、牝を麀(ゆう)と称し、幼を麛(べい)と称す。その跡を速と謂い、特に強壮なる者を〇〇と謂う。
【埤雅】仙獣なり。牡に角あり。
【字統】鹿は天性警覚にして防備に篤く、群れて居り、背を向けて食し、角を外に向けて環をなし、人及び他の獣の害を防ぐ。
【易・屯卦】野鹿を逐うて虞官の導きなければ、徒らに山林に入るのみ。
【疏】野鹿を逐うて虞官の助けなければ、徒らに林に入り、必ず鹿を得ず。
【詩・小雅】呦呦として鹿鳴く。
また獣に鹿蜀という名あり。【山海経】に見ゆ。
また郡に鉅鹿という名あり。
【前漢・地理志】鉅鹿はすなわち『禹貢』に見える大陸なり。今順徳府に属す。
また獲鹿・束鹿あり、県名なり。
【唐書・地理志】隋には鹿泉と称し、唐に改めて獲鹿とす。隋には鹿城と称し、唐に改めて束鹿とす。
また地名あり。
【左伝・僖公二十四年】五鹿より出ず。
【注】今の衛県の西北に在り。
また山名あり。涿鹿は上谷に在り。白鹿は荊州に在り。鹿門は旧名蘇嶺山といい、襄陽に在り。沙鹿は晋の平陽元城県東に在り。
また鹿門あり、関隘の名なり。
【左伝・襄公二十四年】臧武仲、鹿門の関を断ちて逃る。
【注】魯の南城の東門なり。
また台名あり。
【書・武成】鹿台の財を散ず。
【薛瓒説】朝歌城に在り。
また衡鹿あり、官名なり。
【左伝・昭公二十年】山林の木は衡鹿これを守る。
また囷鹿あり。
【呉語】大凶により饑饉起こり、市に糲なく、而して囷鹿空し。
【注】先の学者は円なるを囷とし、方なるを鹿とす。囷は聚むるの義にして、また散ずるの義あり。鹿は聚むるにも散ずるにも善し。故に囷をまた鹿と称す。俗に簏と書く。
また鹿車は小车なり。
【風俗通】鹿車小さく、ただ一鹿を容るるのみ。
また酒器あり。
【魯相韓敕修孔廟礼器】雷洗・觴・觚・爵・鹿・柤・梪あり。
また縷鹿あり、婦女の冠帽の名なり。【蔡邕・独断】に見ゆ。
また鹿豆あり。
【爾雅・釈草】蔨は鹿なり。その実を莥(じゅう)と曰う。
【注】すなわち今の鹿豆なり。
また活鹿・鹿蹄・鹿腸・鹿首・鹿麻あり、草名なり。【本草綱目】に見ゆ。
また「麓」に通ず。
【詩・大雅】瞻彼旱麓、榛楛済済たり。
【周語】旱鹿と作る。
また姓あり。
【正字通】漢に鹿旗あり、明に鹿麟あり。
また五鹿あり、複姓なり。漢に五鹿充宗あり。
また鹿鹿は「録録」に通ず。
【前漢・蕭曹伝賛】録録として特節なし。
【注】録録は鹿鹿がごとし。また碌々と作り、また陸陸と作る。
また【荀子・成相篇】独鹿の剣を用いて自ら刎頸し、屍を江に棄つ。
【注】独鹿は「属鏤」と同じ。