基本情報
発音
TEI TAI SHI CHI,HUMOTO
五行
火
吉凶
无
命名の意味
康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 597 ページ)
【辰集下】【氏字部】氐;康煕筆画:5;頁碼:597 頁 19 行
古代文献による記載:『唐韻』に「丁礼切」、『集韻』に「典礼切」とあり、音は「邸」に同じ。『説文解字』に曰く、「氐」は「至る」の義なり。字形は「氏」の下に「一」を加えて成る。「一」は地を表す。また「根本」の義あり。『詩経・小雅』に云う、「尹氏大師、維れ周の氐なり」。『毛伝』に曰く、氐は即ち根本なり。正義に云う、氐の音は「邸」に同じ。四圭を「邸」と称するが如く、故に根本の義ありて、国家の根本たる大臣を指すという。また『鄭玄箋』にいわく、ここにおける「氐」は、「桎梏」の「桎」あるいは「車轄」の「轄」に作るべしと。『孝経鉤命決』に云う、「孝は万世の桎梏なり」。『説文解字』に「桎は車轄なり」という。然れば「桎」は「轄」の別名にして、「轄」をもって車を制するごとく、大臣をもって国を治むるに喩うるなり。「桎」の音に「之寔反」あり、また「丁履反」あり。「轄」はまた「轄」と書き、音は「胡反」なり。按ずるに、今『詩経』は毛伝の説に従い、音は「邸」に同じ。
また「抵」と同じ。「帰」の義なり。『漢書・食貨志』に載す、「天下大氐慮なく皆金錢を鋳ず」。また載す、「大氐皆吿に遇う」。注に顔師古曰く、氐は「抵」に読み、「帰」の義なり。「大氐」はすなわち「大凡」「大概」と言うに相当す。また『左思・三都賦』に云う、「作者大氐挙げて憲章と為す」。注に氐の音は「旨」なりと。義同じ。今俗体は「抵」と書く。
また「氐人」あり、外国の国名にして、建木の西に在り、人面魚身にして足なし。『山海経』に見ゆ。「氐」の音は「抵触」の「抵」に同じ。旧注誤って「都奚切」の音に帰せしめたるを、今これを訂正す。
また樹木の根を指す。また「柢」とも書く。詳義は木部に見ゆ。
また人の寄居し宿る所をもまた「氐」という。「邸」に通ず。
また『集韻』に「軫視切」とあり、音は「旨」なり。氐道は地名にして広漢に在り。
また『広韻』に「丁尼切」とあり、『集韻』に「張尼切」とあり、音は「胝」なり。氐池は県名なり。有人誤って「旨而切」とし、音を「支」とすれども、これ非なり。
また『広韻』に「都奚切」とあり、『集韻』『韻会』『正韻』に「都黎切」とあり、音は「低」なり。氐羌を指す。『詩経・商頌』に云う、「彼氐羌よりして、来たり享けざること莫く、来たり王たらざること莫し」。正義に云う、氐羌の種族は漢代なお存す。彼らは秦隴の西に居す。『路史』に載す、氐羌数十種あり、白馬氐最も大なり。『漢書・地理志』に載す、隴西郡に氐道・羌道の二県を置く。『魚豢・魏略』に載す、漢武都郡を設置し、かの地の氐人を排擠して山谷に分散逃竄せしめ、あるいは青氐と称し、あるいは白氐と称す。
また星宿の名なり。『爾雅・釈天』に云う、天根は即ち氐宿なり。孫炎解説して曰く、角宿・亢宿の下に氐宿連なり、樹木の根あるがごとしと。『史記・天官書』に云う、氐宿四星ありて東方の宿なり。氐とは万物みな根基に至るの義なり。『甘氏星経』に云う、氐宿四星は天上の宿宮にして、一名天根、二名天符と。『礼記・月令』に云う、季冬の月(十二月)の暁、氐宿中天に運行す。また『漢書・地理志』に載す、韓国の地域は角・亢・氐の星宿の分野なり。
また「低」と同じ。俯し頭を垂るの義なり。『漢書・食貨志』に載す、「封君皆氐首として仰いで給う」。注に顔師古曰く、氐首はすなわち俯首なり。また賤しきの義あり。『漢書・食貨志』に載す、「其の価氐賤しく平を減ず」。
また墨神に名付けて「回氐」という者あり。『致虚閣雑俎』に見ゆ。
また『集韻』『韻会』『正韻』に「丁計切」とあり、音は「帝」なり。東方の星宿なり。義同上。
考証:『孝経鉤命訣』。謹んで原書に従い「訣」を「決」に改正す。