康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 719 ページ)
【巳集下】【犬部】獨;康煕筆画 17、頁 719。『唐韻』『集韻』『韻会』徒谷切、『正韻』杜谷切、音は犢に同じ。『説文』に「狗、相い遇えばすなわち争い闘う。犬に従い、蜀声」とあり。羊は群を好むも、狗は独りを好む。また獣の名なり。『埤雅』に顔従の説として「独、一たび叫べば猿散じ、鼍(だ)一たび叫べば亀伏す」とあり。あるいは曰く、鼍は夜に鳴き、独は朝に鳴くと。独は猿の類にして、猿に似て大なり、猿を食む。今俗称して独猿とす。猿は群居を好み、独は独処を好むゆえ、猿三声鳴けば独一声鳴くにより、これを独と名づく。また独は獣の名なり。詳らかには前字の注に見る。また『広韻』に「単独」とあり。『詩・小雅』に「哀しむこの惸独」とあり。伝に「独は単なり」という。また「念ず我独兮」とあり。『爾雅・釈山』に「独なる者は蜀」とあり。疏に「虫の裡に孤独なるを蜀と謂う、故に山の孤独なるをも亦蜀と謂う」という。『揚子・方言』に「一を蜀とす。南楚では独と謂う」とあり。また山の名なり。『山海経』に「独山、金玉美石多し」とあり。また『広韻』に復姓に独孤氏あり。『後魏書』に西方の独孤渾氏、後に杜氏と改むとあり。また姓なり。『正字通』に「明に独立し、独り善を為す」とあり。