康熙字典解説
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【亥集中】【鳥部】鶉;康熙画数 19、頁 1493。『広韻』常倫切、『集韻』『韻会』『正韻』殊倫切、音は淳。『広韻』に「鶉」とあり。『本草』に「鶉鳥は雛鶏ほどの大きさで、頭は細く尾がなく、体に斑点がある。雄は脚が高く、雌は脚が低い」という。『淮南子・時則訓』に「田鼠は変じて鶉となる」とある。また『畢萬術』に「蝦蟆は爪を得て変じて鶉となる」といい、『交州記』に「南海に黄魚あり、九月に至れば変じて鶉となる」という。陸佃いわく、「鶉は定まった巣所はないが、定まった配偶を持つ。ゆえに『尸子』に『堯は鶉のごとく簡居す』といい、『詩』に『鶉は双んで奔る』というのは、鶉がその匹偶を乱さざるを謂う。衛人は宣姜を鶉にも劣るとみなした」。また俗にこの鳥の性は淳厚にして、飛ぶときは必ず叢草に依り、歩くときも叢草を越えず、草が前に横たわれば迂回して避ける。これにより鶉と名づけられたという。『正字通』に「鶉の尾は甚だしく禿げて、衣の短く結ばれたるがごとし。ゆえに破れたる衣を指して『懸鶉のごとし』と言う」とある。また『山海経』に「崑崙の丘に鳥あり、名づけて鶉鳥と曰う。これは天帝の諸般の服飾を掌る者なり」という。また星宿の名。『埤雅』に「南方の朱鳥七宿を鶉首・鶉火・鶉尾と称す」とある。また県名。『前漢・地理志』に「安定郡に鶉陰県あり」、『後漢・郡国志』に「安定郡に鶉觚県あり」と見える。また「醇」の字と同じ。『揚子・寡学篇』に「春木初生ずや、我に手を伸ぶるは醇和なり」とあり、これは孔子の人を教うるに、手を以て援助して醇厚温和ならしむることを謂う。また『集韻』に船倫切、音は脣。義同じ。また『集韻』『正韻』に都昆切、音は敦。『荘子・天地篇』に「聖人は鶉のごとく随寓して安んじ、雛のごとく心に食を求めるなし」とある。また『集韻』『正韻』に徒官切、『韻会』に徒丸切、音は団。『詩・小雅』に「雕にも非ず、鳶にも非ず而して天に戾る」とあり、註に「鶉は徒丸反と読む」という。