康熙字典解説
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【酉集上】【言部】諶;康熙筆画 16、頁 1171。『唐韻』『韻会』是吟切、『正韻』時任切。「甚」の平声に読む。『説文』に「誠にして慎み深し」とあり。『爾雅・釈詁』に「信実・誠実をいう」とある。『書・咸有一徳』に「天命は忱(たより)難く、常なし」とあり。伝に「諶とはすなわち信実の義なり」と注す。『楚辞・九章』に「心は誠に弱くして恃むべからず」とあり。註に「諶とは誠を指す」とある。また国名を指す。『前漢書・地理志』に「諶離国あり」と見える。また人名を指す。『左伝・襄公二十九年』に「裨諶、鄭の大夫なり」とあり。註に「諶は時に湛と書く」とある。また姓氏を指す。『万姓統譜』に「漢代の荊州刺史諶仲は南昌の人なり」とある。また「忱」と同字。『書・大誥』に「天は忱なるを輔く」とあり。伝に「忱とはすなわち信実の義なり」と注す。『説文』これを「諶」に引く。また「訦」に通ず。『爾雅・釈詁』註に「燕・代・東斉の間、信を諶という」とあり。疏に「按ずるに『方言』は訦と作る。訦と諶とは音義同じ」という。また葉音は市隆切、戎のごとく読む。『詩・大雅』に「天生烝民、其命匪諶。靡不有初、鮮克有終」とある。『集韻』に時に愖とも作ると見える。