康熙字典解説
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【申集上】【艸部】苞;康熙筆画:11;頁碼:1023 頁 04 行。『唐韻』布交切、『集韻』『韻会』班交切、音は「包」。『説文』に「草なり。南陽にて粗き履(わらじ)と為す」とある。『司馬相如・子虚賦』に「其の高燥なる所には、葴・菥・苞・荔を生ず」とあり、注に「苞は藨なり」という。『漢書注』に「即ち今席に用うる所なり」とある。また「本(根本)」の義あり。『易・否卦』に「苞桑に系ぐ」とあり、疏に「凡そ物、桑の苞本に系げば、則ち牢固なり」という。『詩・商頌』に「苞に三蘖あり」とある。また草木の叢生するをいう。『爾雅疏』に「物の叢生するを苞と曰い、斉人は槇と曰う」とある。また「包」に通ず。『儀礼・既夕』に「苞二」とあり、注に「羊豕の肉を包裹するに用う」という。『子貢・詩伝』に「朋友相贈りて木瓜を賦す。孔子曰く、苞苴の礼を見るべし」とある。また『韻補』に逋侯切、音ほぼ「褒」に近し。『詩・大雅』に「山の苞のごとし」とあり、下の流韻に叶う。『揚子・太経』に「蒼水維流、其の美は瓜苞に達すべし」とある。また上声あり。『詩・大雅』に「実に方に実に苞」とあり、下の好韻に叶う。また『集韻』に蒲交切、「匏」に同じ。瓠なり。また被表切、音は「殍」。藨と同じ。按ずるに、『郭忠恕・佩觿集』に「草名の苞は、厥の包に通ずべからず。苞は平表反、包は班交反、截然として二つなり」とある。然れども經典みな通用し、今も仍って之を用う。考証:子夏『詩伝』に「朋友相贈りて木瓜を賦す。孔子曰く、苞苴の礼を見るべし」とある。謹んで按ずるに、『詩伝』は子貢の作なり。今これに拠りて「子貢」に改む。