康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1099 ページ)
【申集中】【虫部】蟻。康煕筆画 19、頁 1099。【唐韻】魚倚切、【集韻】魚綺切、音は艤。【説文】に「螘」と作り、蚍蜉なりとす。【爾雅・釈虫】に「蚍蜉は大蟻」とあり。疏に曰く、蟻は通称なり。その大なる者は別に蚍蜉と名づけ、俗に馬蚍蜉と呼ぶ。小なる者は即ち蟻と名づく。斉人は蟻を蛘と呼ぶ。【方言】に曰く、蚍蜉は斉魯の間には蚼蟓と謂い、西南の梁益の間には元蚼と謂い、燕には蛾蛘と謂う。その巣を坻と称え、あるいは垤と称う。大にして赤き斑紋あるものを蠪といい、また朾蟻ともいう。翼ありて飛ぶものは飛蟻なり。【古今注】に曰く、河内の人の河を渡るや、成千上万の人馬を見て、皆黍米のごとく小さく、游動往来す。これを火以て焼けば、人は皆蚊蚋にして、馬は大蟻なり。故に蟻を元駒と称う。【続博物志】に曰く、白蟻は竹鶏の声を聞けば化して水となる。また蟻裳あり。【書・顧命】に「麻冕蟻裳」とあり。伝に曰く、蟻は裳の名にして、其の色黒し。また蟻丘あり、山名なり。【荘子・則陽篇】に「孔子楚に適き、蟻丘の漿舎に宿る」とあり。また白蟻あり、馬の名なり。【博物志】に曰く、周穆王の八駿、第三を白蟻と名づく。また浮蟻あり、酒液の表面に浮かぶ酒糟なり。【張衡・南都賦】に「浮蟻は浮萍のごとし」とあり。また【唐韻古音】に魚我切。義同じ。【爾雅】は本つて螘と作る。【礼記】は通じて蛾と作る。詳しくは蛾字の注に見ゆ。