康熙字典解説
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【亥集中】【鳥部】鷖;康煕筆画:22;頁碼:1499 頁 06 行
『唐韻』に烏鶏切とあり、『集韻』『韻会』に煙奚切とあり、音は「翳」に同じ。水鳥なり。すなわち鴎なり。別に水梟ともいう。
『説文解字』に鳧(かも)の類なりとある。
『埤雅』に曰く、鳧は潜るを好む、鷖は浮くを好むと。
『正字通』に曰く、鷖は色蒼黒にして、群れて飛び鳴き、潮に従って往来す。これを「信鳧」(信義ある鳧)と称す。風起らんとするを知れば、すなわち岸に飛ぶ。海を渡る者、これをもって風の便りをなすと。
『詩経・大雅』に「鳧鷖在涇」という句あり。
また「翳」に通ず。『司馬相如・上林賦』に「翳鳥を払う」とあり。【注】に「翳」は「鷖」に同じと説く。
また『山海経』に曰く、九疑山に五彩の鳥あり、名づけて鷖とす。
また曰く、蛇山に鳥あり、五彩にして、飛べば日を蔽う、名づけて鷖鳥とす。
また鳳凰に似たる鳥あり。『屈原・離騒』に「四竜を駕して鷖に乗ず」という句あり。【王逸注】に曰く、鷖は鳳凰の別名なり。身に五彩の文あり、鳳凰に似たりと。
また『集韻』に一計切なる読みあり、音は「医」に同じ。青黒きを指す。『周礼・春官・巾車』に「彫面鷖総」とあり。【注】に曰く、いわゆる「鷖総」とは、青黒き織物にして、絲帛を以て作るを謂う。【疏】に解説して曰く、これは鷖鳥の羽の青黒き色を取りて、名義となすなりと。