康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 314 ページ)
【寅集中】【山部】崖;康煕筆画:11;頁碼:314 頁 08 行。『集韻』『韻会』『正韻』に宜佳切、音は睚。『説文』に「高き辺なり。屵に従い、圭声」とある。徐鍇曰く、「水辺にして界限あるを崖と謂う。界限なくして平坦なるを汀と謂う」。郭璞『江賦』に「曲折せる崖に触れて回旋環繞す」とある。また珠崖は郡名。南海に在り、漢の武帝これを置き、海中に処して真珠を出すにより珠崖と称し、朱崖ともいう。また洪崖は仙人の名。郭璞『遊仙詩』に「右もて洪崖の肩を拍つ」とある。また人事物と融和せざるを崖岸という。宋の張詠は性格剛直耿介にして、自ら乖崖と号す。乖とは衆に違ふことを謂ひ、崖とは物と調和せざるを謂うなり。また『集韻』に魚羈切、『韻会』に疑羈切、音は儀にして義同じ。按ずるに、『説文』厂部の厓は山の辺と釈し、屵部の崖は高き辺と釈して、厓と崖とを二字に分つ。『韻会』これに従ひ、山の辺を睚音に帰し、高き辺を儀音に帰す。やや拘泥するものか。