康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 987 ページ)
【未集下】【肉部】腕;康煕筆画:14;頁碼:987 頁 11 行。『広韻』『集韻』『韻会』『正韻』に「烏貫切」、音は惋。『説文』によれば、本字は掔にして、手の掔なり。揚雄曰く、「掔は握るなり」。『玉篇』に「手腕なり」。『釈名』に「腕は宛なり。宛屈すべしと謂う」。『戦国策』に「天下の遊士、日夜扼腕し、瞋目して歯を切る者莫からず」。嵆康『琴賦』に「和顔を発し、皓腕を攘う」。また捥と同じ。『史記・刺客伝』に「偏袒し、搤捥して進む」。索隠に「捥は古の腕の字」。考証:また肘と同じとする説あり。『礼記・三年問』の「袂の長短、反って屈して肘に及ぶ」の注に「肘あるいは腕と為す」とある。謹んで按ずるに、「袂の長短」の二句は『深衣』篇の文にして、「肘あるいは腕と為す」は両本の異同を言うものなり、腕と肘と同じと謂うにあらず。肘は臂の節、腕は手の後節にして、音義ともに異なる。謹んで「また肘と同じ」を「また捥と同じ」に改め、『礼記・三年問』以下の十八字を「『史記・刺客伝』に『偏袒し、搤捥して進む』。索隠に『捥は古の腕の字』」に改む。